カテゴリー: 畠山裕美(はたけやまひろみ)

  • 触れない臨床 三日目

    その某カルチャーセンターでは、参加者には一切触れず、つまり操者としての操体臨床は行いませんでした。
     
    覚えているのは、カルチャーセンターのスタッフが走ってきて「四十肩で激痛の人がいるんですけどどうにかなりませんか」というのです。
     
    あと2分くらいで講義が始まるという時間です。時間があれば「そこに寝てください」と言って施術を始めることも可能なんですが。。
     
    その方を急いで連れてきていただき、私は「操体のセルフケア」では非常に使える「片手を外旋位に決めて、上肢を進展させる」という方法を伝えました。
    「伸ばす方向はどこでもOKです。辛くない方。痛くない方をやってください。座ってやっても立ったやっても大丈夫です」
     
    その後講習が終わると、先程の「四十肩激痛」のスタッフがやって来て
    「あれ、何ですか?痛みが消えました」と言うのです。
    そして私が「きもちいい」の「き」の字も言っていないのに「きもちよかったです」と言うではありませんか。
     
    私はやり方を口頭で30秒位伝えただけでした。
     
     

  • 触れない臨床 二日目

    さて、触れない(口頭で複数の人に操体を指導する)操体臨床をしたい私にも運良く、口頭で指導する機会が巡ってきました。
     
    それまでも自治体などのイベントで、誰かをモデルにして実技を見せるというのをやっていましたが、一人をモデルにして操体を行っていると、
    「私は腰が痛い」「私は膝が痛い」のように「私もやって」状態になります。
     
    以前地域で操体法の指導をしていた看護師さんから聞いた話しですが、セルフケアや二人で行う操体の指導に行ったものの「操体やって(治療して・施術して)」ということになり、結局は全員に操体の施術を行うことになり、疲れてしまうのです。
     
    話は戻ります。
    私が口頭で操体の指導をするチャンスに恵まれたのは、新宿にある某カルチャーセンターでした。
    東京操体フォーラム相談役の巻上公一さんのご紹介で、数回の操体のクラスを持つことができたのです。
     
    ここに行くまでに私が練習したのは、三浦先生の言い回し(これは完コピできる)の練習と「からだに向かって伝える」(これは説明が難しいのですがからだに直接語りかける方法です)、フィットネスクラブのダンス系のインストラクターの声のかけ方などですが、やはり一番ためになったのは師匠、三浦先生の言い回しでした。
     
     

    頂き物の「だだちゃ豆」
  • 触れない操体臨床 初日

    こんにちは。東京操体フォーラムの畠山裕美です。
     
    テーマが「ふれる」ということで、色々考えてみましたがまずは「触れない」ということにも触れて?みようと思います。
     
    触れない操体臨床、というと「えっ、触れないんですか?」(いわゆる「飛ばしってやつ?気功?)のようなことを想像するかもしれません。
     
    勿論「臨床を飛ばす」というのもあります(あまり公にはしていませんけど)。
     
    しかし、その前に、操者が被験者に触れずに、口頭で指導するという操体の動診も存在します。
     
    私がこの話を最初に聞いたのは、三浦先生からです。

    三浦先生がカルチャースクールから依頼されて操体のクラスを持った際のこと。
    普通の臨床では勿論患者さんに解除補助を行って(触れて)いるわけです。
    しかしカルチャースクールには生徒さんが多数いる。
    生徒さん一人一人に解除補助しているわけにはいかない。
    ということで、口頭で指導するということを考えたそうです。

    私などは三浦先生の「口頭実技」をみて「なるほど、ああやればいいのか」と、見て再現しているだけなので、わりと呑気なものですが、最初に考えた師匠は凄いと思った次第です。
     
     

     
     
     
  • 操体法東京研究会の講習で、何を学んでいるのか(7)

    何を学んでいるかというと、人生にとって大事なことを学んでいる。
    そうとしか言いようがない。
     
    また、師匠が「極めたからや~めた」と言わないので、弟子は一生懸命ついていく。
     
    橋本敬三先生が、その昔、弟子に
    「よくこんな大変なことに首をつっこんだな」(操体のことです)
    「でも、操体は面白いぞ」
     
    「一生たのしめるからな」
     
     
    一生たのしめるものを、学んでいるということだ。
     
     
    1週間ありがとうございました。
    来週は三浦寛先生の担当です。
     

  • 操体法東京研究会の講習で、何を学んでいるのか(6)

    操体法東京研究会で学んだことで、人生に役立っていることがある。
     
    それは「言葉は運命のハンドル」ということを「読んだだけじゃなくて、実際に体験できた」ということだ。
     
    講習が始まると、言葉遣いを直されることもある。
    生まれてこの方60年くらい何気に使っていた「言葉」を修正させられたり、他で操体を習っていて「ぐーっと動かして」とか「ぎゅ~」など、濁った音で誘導すると、我々指導班が注意したりする。
     
    頭の中で何を考えていてもいいのだが、言葉を統制できるものを「賢者という」と、橋本敬三先生はおっしゃった。
     
    操体の勉強というと、操法とか介助補助がメインだと思うかもしれないが、言葉の使い方の勉強もかなり重要だ。
     
    「言葉を統制するものは、操体を制する」と言ってもいい。
     

  • 操体法東京研究会の講習で、何を学んでいるのか(5)

    私は大学院の学生と接する機会があるが、なるほど、と思うのは、皆いい子であるけれど、確かに
    「言われないとやらない」と思う。
     
    昔は「言われなくてもわかるだろう」というのが師弟関係のコアだった。
    しかし、私は最近「言わなきゃわからない」と思うようになった。
     
    人間関係(恋愛とか職場)のゴタゴタの殆どは、
    「言わなくてもわかるだろう」と「言わなきゃわからない」から始まる。
     
    私は「人間、やっぱり言わなきゃわからないし、言って貰ったほうがありがたい」ということを学んだ。
     

  • 操体法東京研究会の講習で、何を学んでいるのか(4)

    私が操体法東京研究会で学んだのは「教室と生徒」という関わりではなく、橋本敬三先生と三浦寛先生がそうであったような、師弟関係だ。
     
    東京操体フォーラム実行委員の中にも、全国操体バランス運動研究会国に師匠と同行したとか、一緒にスペインに遠征したとか、南会津の伝統療法カンファレンスに参加したとか、三茶での講習以外にお供をした人もいると思う。
    そういうのも、いい勉強になる。
    というか、そういうことが、コツを掴むことに繋がるのではと思う。
     

     
     
     
  • 操体法東京研究会の講習で、何を学んでいるのか(3)

    東京操体フォーラムの実行委員メンバーは、長い人だと21世紀になる前から、操体法東京研究会の講習に参加している。
     
    (東京操体フォーラム実行委員メンバーは、この講習の受講者から選定される)
     
    その中には、ずっと個人レッスンを受けているメンバーもいる。
     
    ベテランほど、勉強している。
     
    何を勉強しているのかというと、
    変わらない本質と進化するアプローチ法だ。
     

  • 操体法東京研究会の講習で、何を学んでいるのか(2)

    かしその後、三浦先生と出会い、自分がやっていたのは「快方向に」と言いつつ、楽な方に動かしていたことがわかった。
    勿論、圧痛点に触れ、そこが最大に緩むところに関節を持っていき、かるくたわめて脱力させる方法は、絶大なる結果を出していた。
     
    私は、三浦先生の実技(その頃、すでに渦状波が誕生していた)を見て「楽」をとおす場合と、「快」をとおす場合の動診の違いを見てしまったのだ。
     
    また、現在私は「足趾の操法」を教えているが、その中に「趾廻し」(ゆびまわし)というものがある。
    他の「ゆらし」「落とし」「揉み」は、橋本敬三由来のものだが、「廻し」は、私が習ったものを研究に研究を重ねたものだ。
    最初私が習った時は、足の指を外回しと内廻しに回してみて「どちらがきもちいいですか」と聞いて、快方向に回す、と習った。
     
    その後、私は三浦先生に足指廻しを行うチャンスがあったのだが(弟子入り前)、その時、今考えると非常に恥ずかしいのだが、よよりによって三浦先生に
     
    「内側に回すのと、外側に回すのは、どちらがきもちいいですか?」と聞いてしまったのである。
    無知って本当に怖い。
     
    三浦先生は、さすがに当時は自分の受講生じゃなかったので、アホなやつだなと思ったと思うが
    「どっちもきもちいい」と答えた。
     
    その時、私の中で「なるほど」と、電気がついた。
     
    それまでにも、クライアントに「どちらがきもちいい?」と聞いて
     
     
    「う~ん、わかりません」と言われることが多かったのだが、これでその理由が分かったのだ。
    そして、三浦先生が、出版されたばかりの「快からのメッセージ」に書いていた「楽と快の違い」というのが直感的にわかった。
     
    私のレーベンス・テーマは「楽と快の違い」になったのである。
     

  • 操体法東京研究会の講習で、何を学んでいるのか(1)

    ” data-en-clipboard=”true”>こんにちは。畠山裕美です。1週間宜しくお願い致します。
    ” data-en-clipboard=”true”>私がはじめて操体法の講習を受けたのは、操体法東京研究会ではない。
    後で知ったのだが、三浦先生の受講生の受講生だった先生に習っていたのだ。
     
    というか私は元々『操体法治療室』の、三浦先生のパートを読んで、操体を学ぼうと決意したクチだったのだが、
    いかんせん当時は情報も少ない。三浦先生は講習の広告を「医道の日本」誌にしか掲載していなかったのだ。
     
    また、操体の全貌が見えていなかったので、誰に習うのがベストなのかよく掴めていなかったし、まずは通っていた学校の
    特別ブログラムで操体法を習うことにした。これが私の最初の『操体法の講習』経験である。
     
    お陰様で、私はこの講習で、いわゆる「連動操体」的なものをマスターした。
    3年くらいで、他者に指導できるくらいになった。
    いわゆる「狙い撃ち」的なもので、実際私のところには、道場破り的な輩や、どんなものか見てやろう的な輩が日本中からやってきた。
    大抵は、操体の効果を目の当たりにして、驚き、勉強します、ということになった。
     
    これが1998年くらいのことだ。

    駒場の蓮