投稿者: karib_sotai

  • 般若身経を解説~知らないという衝撃~

    「般若身経」は「からだの使い方、動かし方」のテキストのようなものでもあります。

    人間には基本的な八つの動き(後述の六つの動き以外は、牽引と圧迫という動き)があるということ、

    そのうち自力でできる動きは前屈、後屈、左右側屈、左右捻転の六つの動きだということも「般若身経」を通して教わりましたし、

    普段自分が何気なくやっている動きと法則に従った動きではこんなにも違うのかということも「般若身経」を通して体感してきました。

    特に衝撃を受けたのは前屈動作で、僕の知っていた前屈動作は準備体操なんかでよくやる膝の裏筋を伸ばして行うもの。しかし、般若身経の中で行われる前屈動作は、前屈するに従い膝の裏筋がゆるんでくるというもの。

    なぜ、衝撃を受けたかというと、そのやりやすさを実感したと共に、「前屈は膝の裏筋を伸ばして行うもの」という先入観が頭の中にこびりついていて、膝をゆるめて行うという発想が全くなかったからです。

    言い換えれば、「準備体操としての体の動かし方」は知っていても、「法則に基づいたからだの使い方、動かし方」は知らなかったということ。

    けれども、「知らない」ということを知ることができたお陰で、「からだの使い方、動かし方」は目的によって変わるのだということに気づくことができました。

    「般若身経」を通して身につけられる「からだの使い方、動かし方」は、からだにかかる負担を減らし、無理なく動作を行える「からだの使い方、動かし方」でもあるのです。

  • 般若身経を解説~般若身経のベース~

    橋本先生の著書「生体の歪みを正す」の中に「般若身経」についての記載があります。

    橋本先生は「般若身経(その2) 生き方の自然法則」という項の中で、息(呼吸)、食(飲食)、動(身体運動)、想(精神活動)という四つの営みとその営み方をそれぞれ紹介されています。

    そして、動(身体運動)の営みに関しては「般若身経(その1) 身体運動の法則-その基本運動」という項で、具体的なやり方まで紹介されています。

    「般若身経」を「生き方の自然法則」と「身体運動の法則-その基本運動」に分けて紹介しているあたりはとても興味深いのですが、

    「般若身経(その1)」に記載されていた、前屈、後屈、左右側屈、左右捻転の六つの各動作が現在の「般若身経」のベースになっています。

    今は、六つの動作について、「身体運動の法則に基づいたからだの使い方、動かし方としてまとめたもの」を「般若身経」としています。

    初めて「般若身経」という名称を耳にしたとき、「なんだか宗教っぽいな」と感じましたけど、橋本先生は仏教の一番短い経典「般若心経」になぞらえて、身体のことを要約したものだから「心」ではなく「身」の字を当てて、ユーモアで名づけられたそうです。

    僕たち操者は人に指導する前に、まず、自分たちが「身体運動の法則に基づいたからだの使い方、動かし方」を学習し、身につけていきます。

     

     

     

  • 般若身経を解説~操体的自己責任~

    未病(予防)医学としての側面も持つ操体には、ベースとなる考え方があります。

    それは、健康は第三者(医療機関)に委ねるのではなく、自身のからだに対する向き合い方に委ねられているというものです。

    そこには自身のからだに対する自己責任という捉え方があるということ。

    自己責任というと、昨今の世間一般では、「自分のせいでそうなったんだろ」とか、「自分のやりたいようにやる」とか、なんだか人を突き放すような言葉として受け取られがちですけど、

    操体における「自己責任」は、冷たく突き放すような言葉ではなく、ひとり一人に健康維持の可能性を託す言葉と捉えていいかもしれません。

    そして、そのからだに対する自己責任において日々営まれているのが、息(呼吸)、食(飲食)、動(身体運動)、想(精神活動)という人に替わってもらうことのできない四つの営みです。

    ここに「般若身経」は位置します。

  • 般若身経を解説~操体の二つの側面~

    香さん、一週間の投稿ありがとうございました。

    今週は瀧澤が引き継ぎます。
    テーマは引き続き「般若身経を解説」です。
    よろしくお願い致します。

    ひとり一人の健康度合いによって、操体での関わり方には大きく二つの側面があります。

    一つは治療医学としての側面、もう一つは未病(予防)医学としての側面です。

    症状を抱え、自分一人では対処しきれなくなった方(患者)に対しては、ある程度回復した状態になるまで操者が臨床を行う。これは治療医学としての側面です。

    ※「操者」とは、操体の世界で使われている言葉で、「治療者」の立場に当たる人。ただし、操者は症状の治療を行うのではなく、からだ自らの力によって癒えるようにはたらきかける

    一方で、臨床によって健康状態が回復してきた方、ある程度健康を維持されている方に対して、実生活の中で病を未然に防ぎ、健康に暮らせるように指導する。これは未病(予防)医学としての側面です。

    僕は初め、操体(法)は臨床家が患者の症状や体のバランスを改善させる「手技療法」の一種だと思っていました。

    しかし、未病(予防)医学としての側面を知ることで、むしろその根底にある操体の世界観に惹かれていきました。

  • 般若身経とは7

    前日まで、からだの設計にミスはないから抜粋し、からだの動かし方についてきさいしましたが、操体法ではからだの動き(前屈、後屈、側屈(左右)捻転(左右))には法則があると説いています。そのからだの動かし方、使い方の法則の総称として、橋本敬三医師は「般若身経」と名称をつけました。

     

    7日間ありがとうございました。

    明日からは瀧澤さんです。

     

  • 般若身経とは6

    般若身経の法則によるからだの動かし方

     

    からだの設計にミスはないより

    側屈

    自然体で立つ。上体を横に倒す。倒れるほうと逆の方に体重をかける。(倒れる方に体重はかけない)例えば、右側屈をする場合、腰を左側に押すようにしながら、右側に上体を倒していく。(左側屈の場合は腰を右側に押すようにする)

     

    捻転

    体を捻る。捻って顔の向く方の足に重心をかける(右捻転をする場合、右足に重心をかける)動きとともに反対の足のカカト(右捻の場合は、左足のカカト)が浮く。体を捻る方向の足の平が浮き上がらないように床にピタリをついておく(右捻転の場合右足は床にピタリをつけておく。足の平が浮くまで動くのは動き過ぎになる)

  • 般若身経とは5

    般若身経で説く法則では以下のような動きになります。

    からだの設計にミスはないより

    前屈

    自然体をとり、静かに上体を前に倒して屈する。頭も手もダラリと下げる。行くところまででよい。無理はしないこと。止まったところで一息つく、

    からだをおこす時は、まず顔を先におこしておいてから体をおこす。

     

    後屈

    軽く腰に手をあて後ろにそらす。止まったところで一息ついてやすむ。顔を上げてからおきると下腹に力が入る。

     

  • 般若身経とは4

    般若身経の説明の中に、自然体という言葉がでてきます。

    操体法の自然体とは、

    足を腰幅に開き、爪先とかかとを並行にし、腰と背骨を伸ばし直立し、正面の一点を見つめるという姿勢をさします。

  • 般若身経とは3

    橋本敬三医師の著書、からだの設計にミスはないの中から

    「運動の根本は、体の中心(腰)に重心を安定させてやることである。そのためには、上肢では手の小指側に、下肢では足のオヤユビ側に力をいれるように動くとよい。」

     

    この法則に従ったからだの動きを、実際にどう動くか、前屈、後屈、側屈、捻転と般若身経で説いています。

  • 般若身経とは2

    橋本敬三医師の著書、からだの設計にミスはないの中から

    からだの動かし方

    運動の根本は、体の中心(腰)に重心を安定させてやることである。そのためには、上肢では手の小指側に、下肢では足のオヤユビ側に力をいれるように動くとよい。

     

     

    「体の中心に重心を安定させる、手は小指側に、足はオヤユビ側に力をいれるように動く」ということが般若身経で示す動き方のポイントになります。