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  • 小松さんの施術(1)

    こんにちは、元気よく東京に戻って参りました。
    東京駅には、6時45分に着き、そのまま専門学校に直行。
    眠い目をしっかり見開いて授業を聞き、フラフラしながら帰宅。

    それにしても、東京は暖かい。
    そこで、今日から春!とノー天気は、勝手に決めました。

    もっとも、節分は終わっております。そんなことは、私が決めなくても「自在して在る」のです・・・この、おバカさん!
     

    まあ〜まあ〜とにかく・・春は、めでたい新婚の小松実行委員の話題から入るのが筋。
    そこで、これからの4日間を、「小松広明の4日間」と致しました。

    簡単な小松広明紹介は、今回省略。

    後日、それは記述するとして、いきなり、先日の施術模様をお送りいたします。

    なお、日曜日、月曜日に載せる予定のエッセイも挿入致しましたので、お時間のある方は<前の日>を押してご覧ください。

                小松さんの施術

    期待の新人・小松広明実行委員が新婚旅行の前日、何と自動車事故に会ってしまいました。
    そこで、私と山本実行委員とで、見舞いをかねて操体施術。その様子を小松実行委員が淡々と分かりやすくブログに書いてくれました。
    その2日後に、再び施術。

    今回は、その時の様子を紹介します。
    その前に事故現場。
    小松さん、ヘルメットをかぶりバイクで移動中、視界の悪い交差点を渡った時、左から自動車が衝突。
    小松さん、飛ばされ左側肋骨の全てを骨折。左脛骨下方内側を開口骨折。全身打撲ではあるが、頭部に外傷、異常なし。

    といった状態で、病院に運ばれ手術となりました。開口骨折した左脛骨下方内側を縫い合わせ、松葉杖をついて自宅に戻り療養となったようです。
    小松さんのからだには、左側に途轍もない大きな力が加わり、しかもぶっ飛んだとき、両膝、両踵に相当な衝撃があっただろうと思われます。

    それでは、施術。
    やはり、前回と同じように、ベッドをイス代わりにしての座位。ただし、今回は壁に背もたれをする必要なし。
    小松さんのからだにききわけてもらい、もっとも楽なポジションがこの体位。

    そこで、気になったのが、右足第1指のMP関節。
    赤ワイン〜ロゼ色。浮いた感じで腫れ、弱々しい。
    ゆっくり探ってみると、やはり第1中足骨と第2中足骨の間の陥凹部(太衝)に激痛。
    渦状波を開始。

    徐々に重心が左に移動しはじめ、右上肢が外旋。右手の小指を運動作用点にして、美しい右側屈。まさに、側屈のお手本であります。
    しばらくして、

    「佐伯さん、足の親指がチンチンですわ」
    「う・う〜ん」

    これは、足の親指が、チンチンになったわけではなく、チンチン・・・犬のようですが・・・まあ〜その〜チンチンな感じ、なんですね(せっかく、小松さんのこと誉めてたのに!)。

    つまり、「チンチンと鉄瓶が沸騰しているような熱さを感じる」を関西弁で、ものの見事に省略した表現であります。

    そのチンチン状態がしばらく続きますが、徐々に冷めはじめ落ちついてきました。私は渦状波で触れている右手中指を、小松さんの足指から離します。

    今度は、ベッドの上で仰臥位。
    右橈骨の肘窩横紋から5寸下方(手の太陰肺経・孔最)に渦状波。

    しばらくすると、前腕に流れるような内部感覚。うっすら朱色とピンク色を感じます。この感覚は、小松さんの前腕から伝わってくるものです。

    「何か、動きだしたね。」
    「そうすわ、溶岩みたいな感じで、何か赤いもんですわ。」
    「なるほど、僕は、もうちょっと白っぽいけど」
    からだが恥ずかしそうに、こちらの様子を伺いながらうごめいているように感じられました(なぜだか分かりません)。

    しばらくこのような状態が続き、ある時、滑るような感覚でサラサラと広がるイメージが伝わって来ました。
    すると、
    「何じゃこれ!?金色のシャボン玉がいっぱい広がって、凄いですわ」と小松さん。

    どうやら、現象を体験している小松さんと施術をしている私は、その現象をおのおのの感覚でつかみ取っているようです。

    この時点で、50分くらい経過。
    小松さんのからだは、右手を千切れんばかりに外旋し、左足関節はあり得ない角度の内反を示しています。
    赤塚不二夫の漫画でイヤミ氏が「シェー」という足内反のポーズをとっていますが(若い方には、全く分からないかも・・・)あれ以上。
    5趾を開けた状態で「シェー」。

    いやはや、あんな内反見たのは、初めて!

    左側面に強烈な負荷をうけたからだは、絞り出すようにからだの内から、歪み修復に取り組んでいるようです。

    私は小松さんのからだから手を離し、様子を伺います。
    絞れるだけ絞ったからだは、なかなか直ぐには元に戻れずに躊躇。
    ひっくり返った銅像が、カクカクと間を置きながら崩れるような動き。

    やっとの事でもとの仰臥位に。
    脱力したままで、しばらく休んでもらいます。
    ゆっくり起き上がってもらい、浮いた感じで弱々しかった右足第1指のMP関節を見ると・・・ふつう!

    何と、からだはこのふつうになるまで、様々な現象を付けて元に戻ろうとしているのです。
    まあ〜想像してみて下さい。突然、想像を絶する圧力でぶっ飛ばされたからだが、記憶した瞬間を。
    とんでもない恐怖。
    そんな生々しい記憶のからだが、お上品に治ろうとします?
    いいや、もしもそれが、わたしのからだなら、「このやろう!」とばかり暴れ回ります。チンチンとか金のシャボン玉とか当たり前!!!

    というところで、今日はおしまい!

    佐伯惟弘

  • 低温やけど

    おはようございます。
    久々に、たっぷりの睡眠時間をとった為、気持ちの良い目覚めを迎えました。

    まだまだ、京都は底冷えの朝。それでも春の予感がします。
    桜前線の便りが待ち遠しいですね。

    昨日の、クライアントの方で、背中に低温やけどをされた方がありました。底冷えのする京都では、貼る温湿布は欠かせません。
    腰痛の為コルセットをしておられるのですが、その日は、下着の上に温湿布、コルセット。

    完璧な、保温空間が出来てしまったわけです。

    ほとんどの低温やけどは、寝ている間に起こりますが、その方(Aさん)は、昼間。
    俳句会に出席しており、場を抜け出す事もできず、我慢しておられたそうです。

    つまり、低温やけどは、我慢できる熱さで起こるというわけです。

    という事は、防寒具に身を固め、寒い寒い外で仕事をされている方が、下着の上に、貼る温湿布をすると、低温やけどになる可能性大。
    皆さん、気を付けましょう!

    それから、Aさんは、やけど後、側腹部に帯状疱疹

    帯状疱疹は、水疱瘡のウィルスが、神経細胞の経由するシナプスというところ(神経節)に潜んでおり、免疫力がなくなったころ、体表に現れてくる厄介者。

    ですから、肋間を走る神経に沿って帯状に出てくるのです。

    ふだんから、睡眠をたっぷり取るようこころがけましょう!

    それでは、みなさん良い一日を!

    佐伯惟弘

  • 9時間の旅(2)

    ブログ2日目。昨日同様「9時間の旅」という呉竹学園に投稿したエッセイの続編をお送りいたします。
    重心安定の法則の基本原則である「足は親趾、手は小指」に小さな骨が関与している!という気付きを紹介するところから、スタート!

             9時間の旅(2)

    「足は親趾」
    足の第一中足骨頭にある2個の種子骨がポイント。
    この2つの種子骨底を結ぶ直線を底辺とし、第1趾末節骨のカギ状になった骨底を頂点とする二等辺三角形が貴重な役割をしています。
    この三角形が歩く時の推進力となるだけでなく、2つの種子骨が作り出す底辺の長さが安定感と体重による圧力の分散にも役立っているのです。
    「手は小指」

    ポイントは3つ。
    1つは、腕尺関節が蝶番関節になっている事。
    上腕骨肘頭かに、尺骨の滑車切痕が食い込む様に、強靱な蝶番関節を作っています。これは尺側、つまり小指側に力が入るような構造になっているという事。

    2つめは、前腕の屈筋群起始部の多くが、上腕骨内側上顆にあり、物をつかむ時、内側つまり小指側に作用しやすい構造になっているという事。

    3つめは、最も内側にある尺側手根屈筋の停止部が、手根骨の最も内側にある豆状骨にあり、この豆状骨が手を使う時に、絶妙な働きをしている事。

    この豆状骨は、停止部として手関節の屈曲・内転に作用するばかりでなく、遠位に存在するカギのある有鈎骨と共に、無理なく物をつかむのに大いに役立っています。

    この2つの骨は、イチロー選手がバットのグリップを引っかけて持つ時に使われています。
    イチロー選手は、脱力の達人。
    バットのグリップをひょいと引っかけ、相手投手めがけてバットを立てるポーズを一瞬取ります。
    これは、相手投手を威圧する意味合いとも、集中力を増すためとも考えられますが、実は、豆状骨と有鈎骨のカギと小指末節骨頭でバットを垂直に立て、バットの重みをほとんど感じない状態にしているのだと思います。
    この状態は、イチロー選手がバットと一体化し、完全に脱力した自然体の瞬間。
    だから、あの姿が美しいのです。

    そして、バットを始動。
    これは、バットを倒す事による重みと勢いで肩の内転を誘導し、腰への連動へと導くスイッチ。
    イチロー選手は、この時点でも脱力状態は継続しているはずです。
    一連の集約された美しい流れが、バットに乗り移りインパクトの瞬間を迎える事になります。
    ちなみに、バットを親指と人差し指でしっかり持ち、バットを立てるとどうなるでしょう?
    その瞬間、からだが強ばり、動けなくなります。これは実際に体験できます。

    まあ〜諸先輩方にとって、こんなことは、周知の事実。
    今更、声を大にしていうような事ではないと思いますが、ただ、1年坊主にとっては、ワクワクする体験だったのです。

    「あっ、富士山!」

    夕日が冠雪に当たりピンク色。
    頂きには、白い雲がかかり噴煙を吐いている様に見えます。
    冬の日没は、つるべ落とし。
    気がつくと、冷気と共に夕闇が迫ってきました。そして、いつしか夜空を走る銀河鉄道に。
    飛びゆく外灯の星を眺めながら、夏の夜のひとときを思い出していました。

    「佐伯さん(私のこと)、あの蛾を見てくださいよ!
    あの蛾はね、光に沿って平行に飛んでるつもりなんです。でも、光が一点から放射状に出ているから、螺旋状に飛んでしまうんですよ。」

    大学で動物学を専攻した友人が、バーベキュー用の外灯を見ながら、説明してくれます。
    数多くの蛾が、螺旋状に乱舞する姿は、日本画家・渡辺崋山の幽玄の世界。
    けなげで、どこかおろかな生命の営みを映し出しています。

    ところが、真っ直ぐに広々とした光の世界を飛んでいるはずの蛾の身になると、

    「なんでやねん!飛んでも飛んでも闇夜から抜け出せへん!気持ちよう真っ直ぐと飛んでるはずやのに、目が回る!
    とにかく、熱いし、痛い!
    でも、気持ちいい!なんでやねん!」

    まあ、こんな感じで疲れ果て、ついには気持ちよくいのちを落とす事に。
    すると、その下にはそれを待ち迎える蛙。
    そして、闇の中からはスルスルと蛇。
    蛾は、蛾としてのいのちを全うし、蛙にいのちを捧げ、蛙は・・・蛇に・・・
    もうこの様に考えていくと、あらゆる生命体が一つにつながっていると感じます。宇宙が巨大な生命であり、生と死の循環でしか成り立たない。
    有り難くこの世に産み落とされた“私”という生命体は、全てを産み出し、自然法則の調べを作り上げた“崇高な主”の化身。

    自然法則の調べに身を置いた事で、けなげにもいのちを絶った蛾は、快のベクトルを進み続け、痛み、めまいを感じつつも、究極的に快を存分に味わいつくし、蛙のいのちにつながったのです。

    “崇高な主”の事を、遺伝子研究の権威である村上和雄先生は、“サムシング・グレート”と表現しています。
    サムシング・グレート”が産み出したこの生命体は、全て
    快適なベクトルを共有し調和する方向にむかいます。

    長いレールを敷き騒音を少なくするのも快のベクトル。
    体温調節を行ったりするホルモンの分泌は、負のフィードバック機構により調和しますが、この働きも、不快から快へのベクトルでした。
    足の親趾付け根にある2つの種子骨も、快へ向かう進化の過程で必然的に出来たものでした。

    村上和雄先生は、糖尿病患者に吉本興業の人気漫才コンビB&Bの漫才を楽しんでもらい、46血糖値を下げる事に成功。この情報がロイター通信を通して世界中に知れ渡り、大反響を呼びました。

    この笑いこそ、快なのです。
    快か不快かという原始感覚が生命のあらゆるセンサーの
    底流にあります。この快という原始感覚に従う事が癒しであり、歪みの矯正となるのです。

    これは、いのちのことわり。この事は、何人が何と言おうが、一歩も譲れません。何故なら、これは私の自我なる主張ではなく、天地自然の真理だからです。

    「品川、品川、ご乗車ありがとうございます。」

    おお、やっと2日間にわたっての9時間の旅が終わったようです。
    長旅のお付き合いどうもありがとうございました。
    19時5分、体温36,8℃


    大徳寺の近くで見つけた川藤さんのお店

    佐伯惟弘

  • ノー天気

    今先生、やっちゃんの亡くなる前日の施術、さぞかし感じるものがおありだったろうと、察します。
    貴重な体験レポートをありがとうございました。

    それでは、今先生のバトンを受け、佐伯惟弘がこれから一週間元気よくブログをお送り致します!

    宜しくお願いいたします。

    と言いつつ、ちょっと慌てふためいています!

    といいますのも、相変わらず、ノー天気の佐伯が、ノー天気なことをしてしまったのであります。

    現在、京都に施術出張で来ております。その為、3日分のブログを管理人の辻実行委員にメールで送信したはずだったのですが・・・
    届いていなかったのです!

    もう、真っ青です!

    そんな訳で、急きょ、携帯電話のメールから、辻実行委員にこの文章を送り、ブログに掲載していただくという苦肉の策に打って出ざるを得なくなりました。

    その為、随分読みづらいブログになります事をお許しください。

    私は、火曜日の早朝に東京に戻りますので、火曜日の午後から、本日と月曜日、火曜日のブログを改めて掲載致しますので、ご了承ください。

    まあー、ここまで書いて少し落ちついてきました。

    これから(現在、午後5時30分)施術。
    終わり次第、続きを書きます。

    今、施術終了。
    ノー天気は、ノー天気なりの気付きがあるものです。
    私の取り柄は、常に手が温かいこと。
    もう、これだけが私の武器なのですが、さきほどの施術前の手が冷たい事!

    何の取り柄も無くなりました。

    何でやろ?

    ノー天気なりに考えたのですが・・昼間、血液は内臓よりも、四肢や頭に多く流れています。

    ノー天気の私、普段は頭に血が回らず、四肢に回っています。それで、いつも手が温かいのです。
    ところが、今回携帯電話に、このブログを必死で書いて、頭に血を回してしまったのです。しかも、外を歩きながら・・ 
    外でノー天気が、必死こいて携帯電話を使うと、手が冷たくなる法則が頭に浮かん訳です。

    そうか!やっぱりノー天気は、操体をやる上での武器!

    つまり、ノー天気イコール温かい手と結論付けて、納得した訳であります。

    今日は、こんなところで失礼いたします!

    では また 明日も京都から!

    佐伯惟弘

  • 9時間の旅(1)

    さあ〜て、皆さん。
    4月25日(日曜9:30〜16:35)には東京操体フォーラム分科会が、青山コンフォートで開催されるのを、ご存じでしたか?
    これは、従来行っていた東京操体フォーラムの分科会。
    臨床家を対象にしていた東京操体フォーラムの敷居を、少し下げ、対象を臨床家のみならず、学生・一般の方々に広げたものです。
    その実行委員長には、明るい知性派で、底知れぬ実力を持つ山野真二氏。副実行委員長には、これまた明るく美しい知性派で、DJ風のブログが評判の小代田綾氏。
    お二人とも、素敵な感性の持ち主で、東京操体フォーラムとは、一味違った色合いのセミナーになっています。

    内容を、一言で説明すると、“橋本敬三先生のDNAを検証(顕彰)し、温故知新を実践、発表する場”ということになりますか?

    山野実行委員長、これでいいですよね!

    盛り沢山な内容のうえ、お手軽な参加費。
    皆さん、お誘い合わせの上、是非ともご参加ください。
    あなたの生き方を問い直すいい機会、そして、どこか懐かしい、でも新鮮な出会いに驚かれることでしょう!

    さて、それでは本題に入りましょう。
    先日、鍼灸を学び始めて1年の区切りになるテストがやっと終了しました。
    ところが3月には、もっとも難しい進級テスト。
    3年生の卒業テストにパス出来なければ、1年留年という制度があるのですよ。なんという、ハードな学校!!!
    (もう少し、学校のシステムを調べておけば良かった・・・などと、ちょっと弱気になりそうです)
    そんな節目に、学校がすること。
    それは、文集作り!

    ということで、私がクラスを代表して、ブログ風に書き上げました。今回はそれを掲載する事に致します。
    少し長い文書なので、二日に分けてのスタートです!

            9時間の旅 (1)

    冬休みに入って早々の12月23日。
    青春18きっぷを使って京都から東京への旅をする事に。
    このきっぷは、11500円で、5日間普通列車に乗り放題。つまり、2300円で全国どこでも旅する事のできる1日周遊券の5枚セット。
    ちなみに京都から東京までおよそ9時間かかります。

    本、教科書、雑誌、弁当を持参。
    流れる風景を横目に、時折窓ガラスに映し出される私の横顔を少し気にしながらの沈黙の旅。
    程よい暖房と、車窓からののどかな日差しが眠気を誘います。
    そして、ガタン、ゴトン・・・・

    「あれ?衛生学の古屋先生が、最近のレールは、継ぎ目が無いので、ガタン、ゴトンといわないとおっしゃっていたけれど・・・・確かにその通り!」

    ガタン、ゴトンとからだを揺さぶる音はありません。騒音を小さくし、快適な環境を目指している事がよく分かります。
    しかし、この長い長いレールを、一体どのようにして取り付けるのだろう・・・?
    などと考え始めると、様々な妄想が飛び交い、まとまりません。
    すっかりお地蔵さん状態になってしまった私は、

    「そうだ、体温を計ろう!」

    突然バックから体温計を取り出し脇の下へ。
    最近、興味を持っているのが体温。
    まだ、計り始めてから3週間程しか経っていないので、いい加減な事しか言えないのですが、体温にも大自然の法則があるようなのです。

    私の場合は、起床時、36,0℃前後。それから徐々に上がって行き、午後4時頃がピークで36,9℃から37,0℃まで上がります。ちなみに暖房のきいた列車で午後2時に計ると、37,0℃)
    そして、夜になると一気に体温が下がっていき、眠る前になると35,4℃位になります。
    (もっとも、こんな事は、2年生になれば生理学 第7章「体温」で体温の概日リズムとして、しっかり学ぶのですが、そんな事は全く初耳でした。無智であるが故の気付きは、本人にとって宝物。まあ〜、1年坊主に免じて許してやって下さい)

    ここで思い出す事は、肝の蔵血作用。

    「夜、臥床すると眠くなるのは、多量の血が肝に環流し、脳にゆく血が少なくなるからです。
    四肢の血も少なくなり肝にしまわれてしまう。そして、動き出すと肝にしまわれていた血を速やかに四肢にほどよく配分する。」

    血流と体温の関係を、肝の働きを通して見事に言い当てています。東洋医学的見地に、ただただ感服。

    さて列車は、浜松駅終点に着き、上り列車に乗り換え。
    列車は、地下鉄のように長いイスが向かい合わせに並んでいます。
    「次は、金谷(かなや)、金谷です。」
    若い車掌が、私の前で突然ふらつき、おっとっと。
    そのふらついた一瞬のイメージを瞼に焼き付けます。

    「確か・・・右足に重心が掛かり、掛かりすぎたその反動で左足がややふらついた・・・」

    達人なら、一瞬で車掌のからだの歪みを見つけ出し、その治療箇所と手順を直ぐさま指摘できます。ところが、凡庸な私は、その流れを読み取る事は出来ません。
    天然自然の法則に従った生き方であり、療法である操体を学び、随分月日はたったのですが、まだまだ、何も分かっていません。

    それでも、呉竹学園という学びの場で、操体の基本理念である身体運動の法則に関して新たな気付きに出会いました。

    身体運動の法則とは、操体の創始者・橋本敬三医師が体系づけたからだの天然自然な使い方、動かし方です。
    からだの自然な使い方を重心安定の法則。からだの自然な動かし方を重心移動の法則といいます。

    重心安定の法則に説かれてある「足は親趾、手は小指」は、からだの使い方における基本原則。
    からだの使い方は、その中心が腰に集約されていなければなりません。

    1) 重心が両足親趾の付け根にかかる事。
    2) 肘がからだの正中線に集約され、脇が締まるには、手の小指を運動作用点にして使う。あるいは、小指に運動力点がかかるように使う。

    以上の2点を解剖学の授業を通して、骨格の構造上から考えてみました。すると、思わぬ事に、小さな小さな骨が大切な役割をしている事に気が付いたのです。
                       (つづく)

    佐伯惟弘

  • やっちゃん7

    昨日までの「やっちゃん」は、実はこのブログにアップする前に
    やっちゃんのご家族に読んでいただいたのでした。
    もしご家族の方々がイヤだったらアップしないつもりでいました。
    でもみなさん快くブログアップを承諾してくださいました。
    この場を借りてご家族の皆さんに感謝いたします。
    ありがとうございました。

    さて、やっちゃんは今頃どこで何をしているのでしょうか?。
    七週間(四十九日)は、この世で挨拶回りとかですかね。
    やっちゃん、挨拶回りが終わったらさっさと天国へ行きましょう。
    みんなが待っていますよ♪。

    あ、七週間で思い出しました。
    最近、患者さんで妊娠している人が何人かいるので書いておきます。
    お産の後は、七週間はテレビを見たり本を読んだり冷たい水で手を
    洗ったりしてはいけないらしいです。
    腹帯を締めて骨盤が元に戻るのに七週間かかるそうです。
    途中で無理をすると骨盤が開いたまま固定してしまい、
    全体が歪んで不定愁訴に悩むことになったりします。
    産後の七週間は大切な時期なんですね。
    それにしても、どっちも七週間(四十九日)のところが不思議です。

    今 昭宏

  • やっちゃん6

    「やっちゃん6」
    やっちゃんが亡くなって、次の日。
    私はやっちゃんに会いに行きました。
    部屋に入って最初に目に飛び込んできたのは、やっちゃんの
    遺影の最高の笑顔でした。
    私の悲しい心の氷が少し解けてゆく感じがしました。
    やっちゃんは、おだやかにただ眠っているようでした。
    私はお線香を供えて、「ありがとうございました」と
    合掌してから、やっちゃんのお母さんと少しお話をしました。
    お母さんは、静養中やっちゃんにさみしい想いだけはさせな
    かったと気丈に話してくれました。
    私はお母さんの強さとやさしさ、そして家族、姉妹、友人の
    尊さをあらためて教わったように思いました。
    人はいつしか死を迎えます。
    操体の私の師匠である橋本敬三先生は、
    「死んだらみんなに会えるのさぁ!」
    と、嬉しそうに話してくれたものでした。
    ウソかホントかはわかりませんが、私もきっとそうだと
    想っています。
    根拠はないんですけどね。
    そう想って生きてゆくほうが心地がいい感じがするし、
    楽しそうな気がするからです。

    今昭宏

  • やっちゃん5

    そして2月3日の午後、私はやっちゃんの往診に行きました。
    この日が最後の往診になるとは思っていませんでした。
    最初にお父さん、次にやっちゃん、そして妹さん、お母さんと
    全員に操体を行いました。
    全員に操体を行ったのはこの日が初めてでした。
    やっちゃんは足が冷えていて、細くあえぐような呼吸で脈は140/分、体温38度以上という状態がしばらく続いていました。
    やっちゃんは精一杯のチカラをふりしぼって懸命に生きている感じがしました。
    そして次の日の2月4日、妹さんから電話が入りました。
    「せんせ、夕べ姉が亡くなりました、、、、、、」。
    私は、平静を装いお通夜や告別式の日程をメモし、
    電話を切ったとたん、涙があふれてきました。
    私に何かもっとできることはなかったんだろうか?。
    悲しくて、申し訳なくて、、。
    ごめんよ、やっちゃん。

    今昭宏

  • やっちゃん4

    やっちゃんの妹さんは疲れがたまってくると操体をしています。
    自分でもやっていて膝倒しは上手です。
    妹さんは前腕の皮膚の操体が大好きで、前腕の皮膚を動かすと
    足がぴくぴく勝手に動いてきて気持ちがいいらしく、
    いつも「不思議ですねー!」と一緒にびっくりします。
    平成22年になって妹さんの疲れもピークに達したようで、揺らしを
    始めるとすぐに眠るようになりました。
    私は一ヶ月位前に、妹さんからやっちゃんが元気だったときに
    好きだった音楽を教えてもらい、ベットサイドで聴かせてみることにしました。
    やっちゃんはチューブのファンだったらしいので、私はチューブの
    CDと牧野さんのクリスタルボウルのCDとタイムドメイン理論の
    スピーカー(マーティ101)を持って行き、聴いてもらうことにしたのでした。
    この時点で、やっちゃんはほとんど意識がありませんでした。
    でも妹さんによると、音楽を聴かせていると、やっちゃんの状態が
    少しいいようだとのことでした。

    今昭宏

  • やっちゃん3

    やっちゃんは操体が大好きで、元気だった頃、お父さん、
    お母さん、妹さん、お兄さんのお子さんなど、
    みんなを連れて治療室に来てくれたものでした。
    自宅でのやっちゃんのお世話は、やっちゃんの妹さんが
    朝から晩まで一生懸命にやってあげています。
    素晴らしい妹さんだなーと私はいつも感心させられます。
    そして日中はやっちゃんの親友のこれまたやさしい女性が
    いつもそばについてやさしく看病をしてくれています。
    やっちゃんはみんなに見守られて、とても幸せそうです。
    やっちゃんにはもうひとり妹さんがいて、嫁ぎ先の遠く九州
    から子供さんを連れて何度もお見舞いに来てくれていました。
    あと、お兄さんが近くに住んでいて、奥さんや子供さんたちも
    しょっちゅう足を運んでお見舞いにきてくれています。
    ヘルパーさんもみんなやさしい人ばかり。
    私はやっちゃんの家はいつ行っても笑い声が聞こえるし、
    たまーに口げんかの声も聞こえたりもして、バランスのいい家
    だなーと思っています。
    やっちゃんは、苦しくてつらいかも知れないけれども、
    こんなに素敵な人たちの温かい愛に抱かれて、いっぱい
    幸せをかみしめて過ごしているんだろうなーと思いました。

    今昭宏