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  • 時節到来

    おはようございます。今回は出雲の龍馬こと福田氏から引きつぎ、ブログ担当に当たります、東京の三浦です。
    毎年この時期は確定申告の追い込み。この時期にブログとはタイミングがよろしくない。
    それはともかくとして、旧年中はフォーラムの実行委員同志にとって、めまぐるしい学びの一年であった・・・だろうと思います。初めての試みであった分科会、そして京都での「東京操体フォーラム in 京都」、そしてヨーロッパまで遠征し、スペインでのセミナー(Sotai Forum in Madrid)。あつく燃えたなァー、という一年でした。私個人としては、一年に一度あるかないかの運気をつかんで「やるぞ」「行くぞ」の一言のもと、一気に盛り上がり、全てをこなしてしまったという境地であった。
    人は誰にでも一年に一度か二度、時節到来の運気が巡ってくるというのである。その運気をみすみす逃してしまう人もいれば、その気を察してつかむ人、また、無意識にその運気に乗っかってしまう人とがいる、と言う。
    「皮膚からのメッセージ」の出版も、この運気を察して一気に出版までこぎつけてしまった、ということなのかなァーと、思う。

    皮膚からのメッセージ―操体臨床の要妙part 2

    皮膚からのメッセージ―操体臨床の要妙part 2

    時節到来の運気というものがあるのなら、みすみす逃す手はなかろう。つかんだら離さずに、脇目もふらずにまい進することだ。その中で思いもよらぬごほうびがついて回ってくるのである。やってみなければわからない醍醐味があるのである。それは損得抜きの醍醐味なのだ。
    やるからには、行くからには条件をつけない。無条件にやる、行くという腹のくくり方が大切なのだ。
    無条件にのるかそるか、それだけのこと


    三浦寛

    2011年東京操体フォーラム分科会は4月29日に千駄ヶ谷津田ホールにて行います。http://www.tokyo-sotai.com/

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  • 性について考える

    由々しき問題であるが、性交渉に無関心な、いわゆる「草食系」の若者が男女ともに増え、夫婦間でも4割がセックスレスになっている日本人の実態が、厚生労働省の研究班が12日公表した「男女の生活と意識に関する調査」で分かったそうです。
    調査は昨年9月、全国の16〜49歳の男女3,000人を対象に、調査票を手渡す形で実施(回収率57.2%)。2年ごとに行い、今回で5回目。
    その中で、セックスに「関心がない」「嫌悪している」と答えた人の合計は、男性で前回(08年)より8ポイント増の18%女性も11ポイント増の48%
    特に16〜19歳では男性が17.5%から36.1%へと2倍以上に急増し、女性も46.9%から58.5%に増えた
     同じオスとして”関心がない””嫌悪している”ってどの口が言ったんだろうか?と信じられない気持ちで一杯になりましました・・・16〜19歳って本来、経験上男としては一番女性に関して、平顧問風に言えば、妄想で暴走の年頃なので、何を見ても”悶々”としている年頃で、三流芸人風に言えば『穴があったら入れてみたい』と言う時期であるはずなのだ!
     まぁ、回収率半分、年齢的に思春期若年層も含まれているので、恥ずかしさやプライドも考慮すると、全面的に鵜呑みには出来ない数字だが、少なくともシマウマ系が増加しているのは嘆かわしい限りだ・・・

     以前も書いたことがありますが、日本は歴史的にも性に対して開放的民族です。厳しい戒律で身を縛るといった性に対しての、宗教的規制が本来無く、土着的にも男根や女性器を摸したシンボルを神社に祭るなどの安産信仰も未だ、各地にあります。
     操体創始者橋本敬三先生も著作『からだの設計にミスはない』第五章冒頭で、『セックスを生涯のテーマにしよう』と題して、書いていらっしゃいますが、かなりアカデミックに“性”に関しては研究をされたようです。
    操体を追求する臨床家にとって『快』はまさしく永遠のテーマであって、性的快感から得られる“快”も心身の歪みと大きな関連もあり、今後はよりアカデミック?に考えてみたいテーマでもあります。

     またまた話しが大きく逸れそうなので、元に戻しますが、以前、私の師匠である畠山先生も、古事記には日本人の性に対しての非常に大らかで、表現豊かな部分がふんだんにあるといった内容のことを書かれていたことが有ったのですが、本当にそうだと思います。
    元々の国造り部分に関してからが、何とも素晴らしい表現が使われていて、この年になってくると、思わず“うふっ”って微笑ましくなるほど、ステキな性的表現が随所にあります。
     “天の岩戸”は以前、畠山先生が取り上げられたので、今回は伊邪那岐命イザナギノミコト)伊邪那美命イザナミノミコト)二人のコラボレーションによる国造りの下りを紹介したいと思います。
    訳は私的に訳していますので、かなりいい加減ですが、出雲人に免じてご容赦を(雪破さんにお叱り受けそうですが)・・・

    是に天つ神諸の命以ちて、伊邪那岐命伊邪那美命二柱の神に、「是のただよえる国を修理り固め成せ」と詔りて、天の沼矛を賜ひて、言依さし賜ひき。
    訳:(ある時、偉い神様がイザナギイザナミと言う二人の神に「いまだに工期が守られていない未完成の土地があるから、二人で何とかしてよ」と天の沼矛(あまのぬぼこ)と言う道具を渡して、二人に工事を依頼しました。)
     故、二柱の神、天の浮橋に立たして、其の沼矛を指し下ろして画きたまへば、塩こをろこをろに画き鳴して、引き上げたまふ時、其の矛の末より垂り落つる塩累なり積もりて島と成りき。是れ、淤能碁呂島なり。
    訳:(まぁ、そういうことなのでお二人は、天の浮橋に立って、その荒れた土地に道具を降ろして、掻き混ぜ始めました。そして道具を抜いた時に滴り落ちた滴が積もって、淤能碁呂島(おのごろじま)が出来上がりました。)
     とまぁ、ここまでは真面目に国造りに取り組んでいる姿が書いてあるのですが、この後から何故だかイザナギ様が大暴走を始めるのです・・・
     其の島に天降り坐して、天の御柱を見立て、八尋殿を見立てたまひき。
    訳:(取りあえず淤能碁呂島に天の御柱と八尋殿を立てて、くつろいでいました。)
     是に其の妹伊邪那美命に問ひて曰(の)りたまはく「汝が身は如何にか成れる」と曰(の)りたまへば
    訳:(すると突然、イザナミに向かってイザナギが「ねぇねぇ、イザナミさぁ、君の身体ってどうなってんの?」と聞いた)
     「吾が身は、成り成りて成り合はざる処一処在り」とこたへたまひき。
    訳:(「え〜っ・・言われてみたら、私ってこんなに魅力的なのに、一カ所だけ何か変なの未完成って言うかぁ。。」)
     爾に伊邪那岐命詔りたまはく、「我が身は、成り成りて成り余れる処一処在り。
    訳:(それに対してイザナギは「え〜っ!ぐ・・偶然じゃん!俺も一カ所だけ大きくなり過ぎちゃって余ってる所があんだよねぇ!」)
     故、此の吾が身の成り余れる処を以ちて、汝が身の成り合はざる処に刺し塞ぎて、国土を生み成さむと以為ふ。
    訳:(「だったらさぁ、僕のコレを君の其処に入れちゃって、国を造ってみないかい?」と言われました)
    伊邪那美命、「然善けむ」と答曰へたまひき。
    訳:(「そ・・そうね。。良い考えかも」)
    伊邪那岐命詔りたまはく、「然らば吾と汝と是の天の御柱を行き廻り逢ひて、みとのまぐはひ為む」とのりたまひき。
    訳:(それに対してイザナギは「じゃぁ、じゃぁ、さぁ、其処に立てた柱の廻りをお互い反対側から廻って、出会った場所でまぐわっちゃおぉ!」)
     とこんな感じの会話が延々と続くので、この辺りにしますが、実はこの後の下りは日本最初のプロポーズが有ったり、女の子から先に声かけちゃ恥ずかしいでしょ!などなど、しっかりと性教育になっているので、興味がある方は再度、古事記日本書紀を読み返してもらうと楽しいと思います。
     でも、どうですか?何だか明るいと思いませんか?本来、日本の性はこの様に明るく、大らかであり、この辺りが一神教であるキリスト教多神教である神道との大きな違いでも有ります。
    昨年フォーラムで行ったスペインのトレド美術館にあったエル・グレコ「受胎告知」なんて、神道的感覚から言えば、いたさないで妊娠って?どうよ?って感じです。
    子供ってどうやって出来るの?って素朴な子供の疑問に対し、理屈で合わないことを教えるのって、どうでしょう?子供の心理に矛盾が生まれ、やがて罪悪感(原罪)や心の闇を抱え、救いを神に求めるという縮図は、キリスト教布教のための中世ヨーロッパ教会の仕掛けにしか見えず、同じ絵でも嫁ぐ娘に春画を持たせて送り出した日本の親とは大違いだと、しみじみ思いました。

    こんな“性”に対して、大らかな風土を持っていたはずの日本が何故、関心がないとか、ましてや嫌悪感を持つ様な状況になってしまったのでしょうか?様々な要因が絡み合っているので単純に片付けることは出来ないと思いますが、その要因の一つは、『食性』の内容ともかぶるのですが、ヒト科としての動物本能が確実に低下しているのだと思います。
    種の保存の根底にあるのは『危機感』であり、自分のDNAを残し次代に繋げることで種の滅亡を防ごうとする、不可視なる生命の声なき声と生存本能でしかないからです。
    幸いにと申しますか、現代日本は戦後66年、平和という名の保険を手に入れ、生きるか死ぬか、生命の危険に晒されることも無くなり、種の保存という動物本来の感覚すら薄らいで来ているのかもしれません。
     むむむのむ、立てよ男ども、草食と言われて何も感じない、お顔の手入れをしている場合ではないぞ!メスの本能は強きDNAを次代に残すという動物の本能なのだ!メスの本能を刺激する様なオスに成らねば、動物としてのオスの価値が無いと言うことだ!
     スペインで某京都在住開業中の、名前は言えませんが、ある実行委員の彼のあだ名を『歩く海綿体』と名付けたのだが、オスならば歩く海綿体位で丁度良いと思ったりする今日この頃でし・・・
    まさに『Stand Up Japan!』である。お後が宜しいようで・・・
    明日からは皆様お楽しみ、我らが三浦理事長の登場です!毎回、両師匠に挟まれ青息吐息の福田でした、一週間お付き合い本当にありがとうございました!

    ↓日本映画『日本誕生』です、タイトル通り日本が誕生した頃の神様の話なので、是非、一度、見て下さい。キャストの凄さは勿論ですが、円谷英二監督が特技監督をしたりと、日本映画究極のコラボなので、是非是非

    福田勇治

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  • ブームはかく作られり

    今更ながら殴られそうですが、『KARA』『少女時代』をご存じだろうか・・・私は正直、年末位まであまり知らず、まぁ興味も無くといった感じでした。
    まぁ私は師匠である畠山先生からも、音楽に関してはミーハーだとお墨付きを貰っているので、何ですが、いわゆるK-POPというジャンルの韓国アイドルのグループです。
    2010年はまさに怒濤の勢いで、連日テレビや、まぁ驚いたのはNHKでもメインのニュースで取り上げたりと、何をそんなに騒いでいるのかと、やや冷たい眼で日々見ておりました。元々がK-POPなるものには興味も無く、若い子が騒いでいる程度で見ておりました。

    そんなとき、年末に幾つかの企業忘年会の様子をテレビで特集していて、アナウンサーが「今年の忘年会はKARAのヒップダンスや少女時代の美脚ダンスが流行ってます!」などと胡散臭そうに喋っているのを聞いて、俄然私の“ミーハー魂”“分析魂”に火が着きました。
    数年前から韓国系の映画や、音楽などが割に年齢層の高いところでブームになり、一時期、韓流ブームなどと言われ、今や韓国にとって日本は良いお客様であり、新大久保辺りは今や韓流の聖地と成っているとのこと・・・
    確かに、「KARA」「少女時代」を見ると、皆さんべっぴんさんですし、ダンスも上手いですし、曲も何処かで聴いたことのあるような、アメリカンティスト満載の馴染みある音楽で、若い子には取っつきやすいのだろうなぁと感想を持ちました。
    しかも、比較的“K-POP”の垣根が韓流ブームもあって、低くなっていることから、以前のように抵抗なく、日本人に馴染んだんだろうと思いました。
     更に分析すれば、これが金髪のアメリカ人グループだったら、多分、ここまで流行らなかったのだろうと思います。
    ”黒髪””馴染みやすい雰囲気””たどたどしい日本語”は重要な要素だったと思います。たどたどしい日本語は何だか頼りなさげで、でも一生懸命に話そうとする姿勢に共感を覚えたことも大きな理由だと思います。たどたどしい日本語って、日本人がそうだと、馬鹿っぷり炸裂でアホキャラに成ってしまいますが、外国人がそうだと、赤ちゃん言葉と似ているところがあり、可愛く見えてしまうという「たどたど言葉マジック」に成ってしまうのです。古くはアグネス・チャンなど(今でもたどたどなのは納得出来ず)言葉は何処か頼りなさげでも、歌って踊ると凄い!っていう落差に若い子達は惹かれているのではと思います。
     日本人のグループで考えると、ダンスや歌が上手くても、多分、ここまでの人気は出ないのはそんな理由も有るのではと思います。
     
     とは言っても、今回のK-POPブームは明らかに、韓国の国策によって、日本側メディアも含め、作られた部分も多く、先日、某NHKでもそのことを特集していました。韓国政府により、国内の音楽や芸術を輸出品として国外に売り込むという政策を行っており、一昨年だけでも約18.8億ドル(約1兆6千億円)もの巨額な金額を投資して、日本も含めた各国に売り込みをかけたようです。

     一方、日本国内を見渡すと、昨年のCD売り上げ、上位10曲は“嵐”AKB48の2グループの独占だったようです。まぁ嵐に関しては、ジャニーズの王道、既定路線な感じで、特に何の感想もないのですが、一方の『AKB』に関しては、これは『秋元マジック』と言いますか、見事に仕掛けを作り、育て上げた結果だと思います。
    私が若かりし頃のおニャン子ブームも仕掛け人はこの、秋元康です。その当時、空白時間だった夕方の時間帯にプロではなく、ほぼ素人の様な女の子を使って、一大ブームを作りました。
    その後も、秋本氏に関しては、様々な仕掛けに関わり、ブームの陰に秋本ありと言われる存在に成っていきました。
     
     この“AKB”は当初、『会いに行けるアイドル』というコンセプトで誕生し、秋葉原の劇場で身近に応援出来、行けば会えるという、今迄のアイドルには無いコンセプトで誕生しました。テレビの中の遠い存在ではない、自分が応援することで育てるという、秋葉原『育てゲー(シミュレーションゲーム)』の世界と言いますか、ゲーム感覚が現代の若者の感覚とマッチしたのだと思います。         
     これも秋本氏の戦略の一つであり、秋本氏の中には常に、時代の雰囲気やターゲットとする世代のニーズを的確に掴んでおり、その中に必ず、『遊び心』がエッセンスとして含まれているのが、凄いところだと思います。
     もう一つ言えるのは、先程の韓国の“KARA、少女時代”とは対照的と言いますか、韓国アーチストが歌もダンスも完成品とするなら、このAKBは未完成品を育てていく楽しさ、未完成の危うさと自分たちの手で世に出していくと言った満足感も同時にゲーム世代の層に浸透していった背景でないかと思います。
     
     話しはコロッと変わりますが、ブームということで言えば操体法も実はブームと言いますか、世に出たきっかけはテレビでした。昭和51年にNHK『温古堂診療室』と題したドキュメンタリー番組が放送されました。内容としては橋本敬三先生が当時の温古堂で行われていた治療を紹介し、操体法の考え方も含めて収録され、放送当時、大きな反響を呼びました(DVD 操体法 橋本敬三の世界として発売)。
    その当時は日本全国から評判を聞きつけて患者さんがやってこられ、トンでもない忙しさだったそうです。
     テレビで取り上げられるというのは一番手っ取り早い、ブームの仕掛けではあります。ですが、使い方を間違えると、顧客離れを招く恐れも同時に孕んでおり、グルメ番組で取り上げられたがために、それまでのお客さんが来辛くなり、ブームが去った時には、全てを失ったというお店を以前、紹介していた番組が有りました。
    これでは本末転倒であり、一過性ではない継続的顧客作りこそが、本来の有るべき姿であり、其処を求めて日々プロデューサーは頭を痛めているのだと思います。
     今後、操体が更に世に出て行くにはどの様な道を通ればよいのかを、日々考えていますが、色々な要素があり、それが解れば教えて欲しい位なのですが、操体に限らず、客観的に考えると、以下の様な感じでしょうか。
    広めようとするものが・・・①本物であること②社会性があること③組織化されていること④教育機関があることなどでしょうか。なかなか、難しい答えでもありますが、少しずつですがフォーラムに関してはこれらの条件をクリアするため、一歩ずつ歩んでいると確信しています。
     幸いなことに、4月29日に行われる、第二回東京操体フォーラム分科会のゲスト講演に新田和長氏をお迎え致します。新田氏はレコード会社、株式会社ドリーミュージック取締役エグゼクティブ・プロデューサーとして現在、ご活躍されていらっしゃいます。
    新田氏に関して略歴を書こうとすると、日本のミュージックシーンの歴史を辿る位の大物アーチストの名前がたくさん出てきます。
    オフコース甲斐バンド長渕剛稲垣潤一、The Yellow Monkeys、斉藤和義などなど、あげたらキリのない位のビッグネームばかりです。
    現在は加山雄三、森山良子、平原綾香などのプロデュースを行い、昨年末のでは加山雄三平原綾香FUNKY MONKEY BABYSといった三組の歌手を会社として送り出していらっしゃいます。
    畑は違いますが、プロデュースという立場から、どの様なお話が聞けるのかが今からとても楽しみです!きっと、何か素晴らしいヒントが貰えるものと確信しています。私達、東京操体フォーラムは臨床家として、そして指導者として今後、人をプロデュースする立場となっていきますが、今回のご講演は、普段は企業経営者の方達でないと聞けない様な話しが聞けると思いますので、未だ申し込んでいない方は是非!必見です。

    福田勇治

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  • 時代劇今昔

    先日の福田のはまってるものシリーズの延長戦ではありますが、テレビおじさんである私の心を掴んで話さないのが、スカパーの時代劇専門チャンネルです。以前からことあるごとに言っておりますが、歴史系・時代劇系が好きな私としてはスカパー加入動機の第一がこのチャンネルが有ったからなのです。
    昔の大河ドラマや、時代劇など、若い頃は鼻で笑っていたチャンネルを夢中で見ている今の姿は、ツクヅク年をとったなぁと感じる今日この頃です。
    松方先生主演の大江戸捜査網や杉良の「同心暁蘭之介」、マニアックなところでは市川雷蔵の忍びの者シリーズなどなど、歴女である師匠の畠山先生とも時々、時代劇の話しで盛り上がることがあります。。もっとも師匠は必殺シリーズ大岡越前など渋好みで、私以上にマニアックですが・・・

    その中でも今、私にとって最高なのは去年の後半から、私の敬愛する千葉真一(現JJサニー千葉)』大先生の影の軍団シリーズをパート1から4まで完全放送するという快挙を行っているのです。
    以前も書いたことがありますが、影の軍団は当時DVDも発売が無く、私自身どうにか制作して欲しくたのみこむと言う、販売を行っていなかったり、絶版になった様な商品を発売しようと企画するサイトに“影の軍団”発売の嘆願をしたりもしていました(お陰でPart1とPart2は販売)。
    影の軍団シリーズは当時の時代劇の常識を覆した革新的番組と言っても良く、JAC(旧ジャパンアクションクラブ)で培われたアクションの数々は、今迄の時代劇にあった、ゆったりした歌舞伎に近い、殺陣から、千葉大先生のベースである空手や少林寺を組み合わせた、よりスピーディーに見せる殺陣だったり、トランポリンやワイヤーアクションなど、エンターテイメント時代劇といった色合いが前面に出たものでした。
    その中から真田広之志穂美悦子(意外なところでは堤真一)と言ったJAC生え抜きのスターも誕生し、まさに千葉大先生我が世の春と言った絶頂期でもありました。
    夜の番組ということもあり、お風呂屋が軍団の隠れ家に設定されていて、当時、高校生位だった私はちょいエロシーンも楽しみに見ていたのを覚えています。

    話し逸れそうですが、サミュエル・L・ジャクソンクエンティン・タランティーノ監督などハリウッドにも千葉大先生のファンは多く、ご存じ、傑作キル・ビルVol.1」にも千葉大先生は岡村実行委員長が大好きな、弟子のギャバン大場こと大場健二氏と共に出演し、オマケに出演者に日本刀の使い方等々、技術指導も行ったそうです。
    このままだと千葉大先生を語ろうの会になりそうなので、本題に入りたいと思いますが、よく考えたら私のブログって毎回、千葉大先生を取り上げている様な気がしました・・・藤原紀香風に言えば「どんだけ好きやねんん。。」って感じでしょうか・・・

    よく我々時代劇マニアの間?では殺陣NO.1の役者は誰だ?という話題が出ます。殺陣と言えば、まさに時代劇の華!この善し悪しで時代劇そのものがぶち壊しになったり、素晴らしいものになったりするので、非常に重要な要素です。
    敢えて。。敢えて。。涙を飲んで数人の強者をあげてみました・・これは私だけではなく、一般的にも言われていることなので、ご容赦を・・・
    よく言われるのが、近衛十四郎(松方弘樹の父)阪東妻三郎(田村三兄弟の父)、個人的には好きな大御所、萬屋錦之介、桃から生まれた高橋英樹などの名前が挙がります。後、忘れてならないのが仮面ライダーこと自称侍、藤岡弘、大先生、抜刀術の有段者でもある滝田栄など名前が挙がります。
    その中でも共演した俳優やプロである殺陣師の方々が口を揃えて名前をあげるのが、あるご兄弟です・・・この時点で名前が出る人はかなりのマニアと言えます・・
    その兄弟とは、パンツ事件と今では中村玉緒の元旦那様で有名な勝新こと勝新太郎とその兄である若山富三郎先生です。
    勝新の代名詞、座頭市は何回かリメイクされていますが、某ビートさんも勝新の凄すぎる居合い斬りはマネ出来ないと作風そのものを、変更したそうです。あの勝新の独特な“居合い逆手斬り”は一般には勝新のオリジナルだとする人も居るようですが、実は合気道の体捌きと、古流の半棒術をミックスして考えられたとのことです。
    その天才的な実力の持ち主、勝新をして、俺なんか兄貴には到底及ばないと言わしめたまさに、芸能界一の武芸者が勝新の実兄、若山富三郎大先生なのです。
    若山先生は柔道・居合道・仗道(じょうどう)の有段者であり、沖縄空手、手裏剣術などなど、もはや俳優と言うよりは武芸者と言った方がピッタリの武芸百般芸人です。
     前置きが長くなりましたが、この武芸者「若山先生」が認めた俳優が何を隠そう、千葉真一大先生その人なのです。二人が雑誌の対談で、当時、二人の殺陣のスピードについて行けた俳優は居なかったと振り返っていました。お互いが認め合った名人と言えると思います。
    因みに、現在DVD等で見ることが可能な名人二人の共演シーンは、沢田研二天草四郎を演じた魔界転生柳生十兵衛父但馬之守宗矩が燃えさかる江戸城で決闘するシーンが有ります。柳生但馬の鬼気迫る演技は何度見ても凄いです。
    更にマニアにお勧めは現在、時代劇専門チャンネルで絶賛放送中の影の軍団3」の第一話において、ゲストに若山先生を迎え、軍団頭目の半蔵役の千葉大先生と、架空の人物、丸目正眼の決闘シーンとして見ることが出来ます。これも、殺陣の際のスピードやら、身のこなしなど、何れも尋常ならぬ迫力に度肝を抜かれます。。。


    何故、熟々とこの様なことを書いているかと申しますと、以前、フォーラム相談役平顧問が、『今の日本人の武道家で本来の日本人的身体の使い方で、技が掛けられる人は少ない』と言われたことがありました。
    この話に私はなるほど!と強く感じました。私が最近作られた時代劇に違和感を覚えるのが、この事なんだと思いました。
    因みにこちらの写真二枚は明治初年の頃の日本人の写真です。筋骨隆々なのにも驚きですが、下半身の筋肉の付き方には尚、驚きます。

    そう考えると、あまり名前を出すと気の毒なので、何ですが現在、TBS系で放映されている“○戸△門”などは私から言わせると、現代劇であって時代劇では有りません。
    役者の体捌きが余りにも時代劇離れしていて、リアリティを全く感じられないのです。意識が上半身にありすぎて、完全にうわずっているのです。
    小手先だけで刀を捌いている姿を見ると、フェンシングみたいで何だか様にならないのです。
    理由は下半身、丹田に意識が全くないというのが大きな理由だと思われます。着物は洋服と違い、摺り足の様にして膝を余り高く上げずに移動をするという歩法に成ります。しかし、下半身主動で動きを通さないと、洋服的動きに成ってしまい、違和感を生じる結果と成ってしまうのです。
    まぁ、助さんや格さんは袴で旅をする訳ではないので、動きやすい服装故に、余計みっともない身体使いになるのでしょうが・・・
    少なくとも本当に時代劇を演じるのなら、事前に専門家のところで教えを乞うとか、日本人には日本人の身体の使い方があり、骨格の違う西洋人とは明らかに違うのです。見様見真似で殺陣を学びスポーツ的身体の使い方で動きを通せば、見るものが見れば何とも違和感のある、和洋折衷な時代劇となってしまいます。

    時代劇は大袈裟に言えば『文化』なのですから!だから私が最近作られる日本の時代劇に興味が無く、スカパー(決して広報部長ではございません)の時代劇専門チャンネル日本映画専門チャンネルなどで、時代劇黄金期のものを見るのです。
    この頃の銀幕のスター達は、華もあり、見てても無駄がない!格好良い!!それに引き替え今は、事務所が仕事を取ってきたから、仕方なく時代劇に出演するのではなく、少なくとも役者としてのプライドが有るのなら、文化継承者としての責任を持って、演じて欲しいと切に願います。

    と言いながら今日も録画した、影の軍団を見る私でした・・・
    ↓こちらは”若山先生”の映画版「子連れ狼」の拝一刀でし

    福田勇治

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  • 食性

    既にご存じの事とは思いますが、4月29日2011年第二回東京操体フォーラム分科会が行われます、本体のフォーラムとは一線を画した内容で、よりアグレッシブに各テーマに取り組んでいます。フォーラムが本道とすれば分科会はより実験的であり、幅を広げ、いつもフォーラムで行っている内容を別の角度からアプローチし、より操体の幅を広げる試みをしています。

    橋本敬三先生も生前に身体運動の法則をして、大系付けては来たが未だ確立されているものではないといった言葉を残しておられ、これは操体全てに通じる部分であり、『息・食・動・想』においても、今後研鑽が重ねられれば大きく進化発展して行くであろうと思われます。
    とそこで、今回は私が今度、4月に話しをさせて戴く予定になっています『食』について、予習を兼ねて少し補足を書かせて戴ければと思っています。
    実を言いますと、食に関しては前回、第一回目の分科会でも対談形式で三浦理事長小代田実行委員とコラボレーションをさせて戴きました。
    前回は漠然と食がテーマだったので、手技療法の原稿繋がりで、徳川将軍家菩提寺から発掘された頭骨からみた、骨格変遷と現代人の食の危うさみたいな大きなテーマで話しをさせて戴きました。
    で、今回はと申しますと、福田に任せておくと何を喋るのかが怪しいからということで、『食性』というこれ又、更にアカデミックなテーマで話しをさせて戴くこととなりました。
    普段先ず語ることがないであろう食性といったテーマで喋ることで、改めて人間を一種の動物として考えることが出来た良い機会だったと思います。昔、栗本慎一郎氏だったと思いますが、人間は所詮パンツをはいた猿だと言っていたことがあります。
    本質的意味は違いますが、人間だってヒト科の動物でしかなく、二足歩行をしたことで脳が発達し、道具を使うことを覚えたのが、他の動物との根本的違いであり、服を着ている、それ以外は家(うち)の小太郎と何ら変わることが無いと言うことです。

     一般的にヒトの食性は肉食もするし、穀物類も食すので『雑食』とされていますが、本当にそうなのでしょうか?
    例えば肉食としましょう、想像してみて下さい、今から山の中に入っていって鹿でもイノシシでも結構ですが、道具無しで捕まえてみて下さい・・・マス大山(故大山倍達氏)の世界です、素手で野生の動物を仕留められる方がどれ位居るでしょうか・・鹿もイノシシも必死で抵抗しますし、角やら何やらで攻撃されれば、人間様は無事では済まないでしょう。角で脇腹でもえぐられればゲームオーバーです。
    仮に運良く獲物が捕れて、食べる段になった時、皮を剥いで中身を食べるわけですが、爪で皮を引きちぎったり、生の肉を歯で食いちぎり食べられるヒトがどれだけ居るでしょうか?
    先ず物理的にも生理的にも不可能だと思われます(私根本的にレアNGなので)・・・
    こんな話しをすると、火を通したり道具を使えば食べられるじゃないか!と反論する方も居ますが、火を使ったり道具使用は動物の中ではヒト特有であり、これは知能が高いヒト科が進化の過程で生き残るために知能が発達し『文化』として昇華した結果なのです。文化は食性とは真逆にあるものなので、一緒にするとおかしくなるので、純粋に動物としてヒトを考えると、自然界においてヒトとは何とも頼りなく、弱い存在であると解ります。

    そんなか弱き動物、ヒトが飢えない様に、生きていける様に安定的に供給が可能な食物とは何なのかと考えると、自ずと『植物系』になってくると言えます。植物は足が無いので走って逃げることもなく、怒って襲ってくることも当然ありませんので、ヒトでも安心して捕食することが可能な食物と言えます。
    そう考えると、日本って国は非常に素晴らしい地理条件にあるなぁとツクヅク思います。
    四季があって、四季折々の旬な食材が食べられる♪地域によってその土地にあった食のバリエーションが有る。
    そう考えると、ヒトは動物なのですから、歩いて行ける範疇の物を食すのが一番の自然な食の形ではと思います。
    島根に住んでいる私がいちいち、沖縄まで泳いでゴーヤを食べに行けるわけでもなく、北海道のジャガイモを食べる道理がないのです。
    現代人はヒト科としての食性を今一度、考えるべきです・・・

    福田勇治

    2011年東京操体フォーラム分科会は4月29日に千駄ヶ谷津田ホールにて行います。http://www.tokyo-sotai.com/

    2011年2月から足趾の操法集中講座を開始します。

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  • メンタリスト

    福田恒例の最近はまってる物シリーズです。いつの間に勝手にシリーズ化していますが、ご容赦を・・・
    海外ドラマを何時ぞやもご紹介致しましたが、今回も最近見ている海外ドラマをご紹介したいと思います。私は自他共に認めるテレビっ子(テレビおじさん)であり、仕事でどんなに遅くなっても、見たい物は見る的なテレビ野郎です。
    元々、海外ドラマは字幕の関係とかで、あまり見ていなかったのですが、最近は吹き替えがほぼ同時進行で放送されるので、スカパー契約関係上、何となく見る様になり、そしてまんまと外ドラマジックにずっぽりとはまってしまいました・・・以前も話しました様に、今でも一番のお気に入りは外ドラの王道、CSI』シリーズです。CSI:科学捜査班”に始まり、スピンオフシリーズであるCSI:マイアミ”、“CSI:ニューヨーク”と私の中ではジャック・バウアーより、ホレイショ・ケイン(CSI:Miami警部補)の方が馴染みもあり、欠かさず視ています。

    そんな外ドラ中毒の私が今回、ご紹介致しますのは、結構人気がありますので視ている方も多いとは思いますが、『The MENTALIST メンタリストの捜査ファイル』です。
    内容をあまり喋るとネタバレになるのでザックリと説明しますが、主人公はCBI(カリフォルニア州捜査局)の捜査コンサルタントと言う肩書きを持つパトリック・ジェーンです。このドラマが気に入った理由は色々あるのですが、宇宙人が出てきたり、サイキックで解決などといった荒唐無稽な物語ではないところでしょうか。タイトルになっているメンタリストとは読心術・テレパシーといった、ある種のテクニックを使い観客を誘導する、メンタルマジックを行う一種のパフォーマーのことです。
    初対面の相手を観察し、会話や服装、アクセサリーなどから相手のことを言い当てるコールドリーディングと言った手法や、事前に対象者を調査し、その上で家族構成や病気のことなどを言い当てる某○原氏が得意なホットリーディングなど、話術、暗示や催眠術を用いる人達です。
    現実、これらのメンタルマジックを行うメンタリストの中には自身を霊能者だと名乗り、クライアントの不安を煽り、高額な見料を取った上に悪質になると、高額な壺や墓までも購入させたりする輩も居ます。日本でも多くの自称霊能者と言われる類の人は何らかの形で、この様なテクニックを応用して仕事としています。
    この手の話しをさせると私の場合、深みにはまるので、これ以上は暴走する前に止めますが、ドラマの主人公パトリックもそんな元霊能占い師といった経歴を持つ一人だったのです。ところがある事件を境に、霊能占い師を廃業し、その鋭い観察力を犯罪捜査に生かすべくCBIのコンサルタントになった。というのが大まかな筋になります。
    現在、アメリカ本土ではSeason3が放送されていると思いますが、主演のSIMON BAKER(サイモン・ベイカー)に至っては先日、Season6迄の契約として20数億円のオファーが有ったとのこと、日本のチープドラマと違い、金もシナリオも全てにおいて金の賭け方が違うのが、外ドラの特徴で見ていてもエンターテイメントとして面白可笑しく見ることが出来ます。

    ところで、この外ドラ何が楽しいって、臨床家だったら釘付け間違いなしです・・・我々臨床家は初対面であるクライアントをみる際に、視診を通しますが、この視診は駐車場から施術室まで歩いてくる際の歩き方、姿勢、視線などみるべき所はたくさんあります。対面した後も、会話の中からその方の心の有り方など、現在の状態に至ったヒントが、話の内容は元より、時々の仕草や目線などから、見て施術の参考にしていると思います。
    特に昨今のクライアントは身体だけでなく、心の部分、まさにメンタルな部分から各種症状が発症しているケースが格段に増えており、橋本敬三先生が現役で治療を行われていた頃とは比べものにならない位に、症状も複雑怪奇なものとなっています。
    たかがドラマ、されどドラマなのです。人生のヒントは何処にでも落ちていて、それに気付くか気付かないかで、大きく人生の舵取りが変わってしまうことだってあります、マンガの中のたった一言から人生を大きく変えて、生きる力を貰った人だっているのです。
    などと大上段に構えましたが、要は本から人生のヒントを得ることも、外ドラの中から閃きを貰うことも、自身の意識の持ちようで、くだらない時間にもなれば有意義な時間にもなるのです。刺激は人生を生き抜く上での最高のスパイスなのですから。

    福田勇治

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  • 伊達直人考

    「あたたかいぃ人の情けぇもぉ〜。。胸を打つぅ熱い涙ぁもぉお〜。。知らないでぇ育ぁった僕はぁ。。みなしごぉさぁあ〜」ってこの話題を出す頃にブームが終結していないのをひたすら願うのですが・・・
    年末から年始に渉って、世間をタイガーマスクブームが吹き荒れた。
    伊達直人というタイガーの正体である名前だけが一人歩きをし、一番ビックリしているのは故梶原一騎大先生ではないかと思ったりしています・・・
    今回の一件に関しては賛否両論有るとは思いますが、テレビも含め世間一般は概ね歓迎ムードであり、美談として世知辛い昨今に爽やかな風を巻き起こしました。

    私も最初は何も考えず見ていたので、まぁ世の中には奇特な方がいらっしゃるなぁと、ひねくれ者なりに感じるところもありました。
    ですが、日に日に各地でランドセルやら何やらが寄付され、伊達直人やら仕舞いにはルリ子先生まで登場し、朝のワイドショーでは「現在、全国で寄付が集まっており、寄付が無いのが後、三県だけになりましたねぇ」などと、まるで寄付しないのが悪で有るかの様な報道までする始末で、何か逆に疑問点や不快感が湧いてきました。

    私は昔から匿名とか匿名希望っていうのが大嫌いで、やるなら実名、良くも悪くも責任を持つというのが有るべき姿だと思うのです。
    ネットでもそうですが、匿名だと好き放題、言いたい放題で中傷誹謗何でもあり、個人の尊厳など無視して叩きまくります。
    これが面と向かってここまで言えるか?と問われると先ず言えないでしょう。
    匿名では日本一!実名では引き籠もりっていう輩があまりにも多いのに呆れるばかりです。
    話しがドンドン脇にそれるので元に戻しますが、今回の「伊達直人」の件は動機は善意なのでネット書き込みと一緒には出来ませんが、いっその事「伊達直人基金」でも創設して個人名で献金でもすればいいのになどと思っちゃいました。

    日本人の悪いところなのですが、善意でアクションを起こすと、妬みやっかみの標的になることがあり、「人様に寄付出来るほどお金を持ってらっしゃるのねぇ・・」とか「そんなに金持ってるんだったら貸してくれよ」などなど、有らぬ疑いや冷たい視線を受けることとなり、本来なら尊敬されて然りなのに、後ろ指を指されることが有るという反面も持っているのです。
    この様な島国根性が根強い日本人だからこそ、そのカモフラージュとして「伊達直人」現象となって全国に不自然に拡がっていったのではと思います。 
    では有るべき「伊達直人」の姿とはどういったものだろうかと、私なりに考えてみますと、答えはそのままアニメの中にありました。
    アニメの中の「伊達直人」は自らスポーツカーに乗って“ちびっ子ハウス”に趣き、プレゼントを渡し、子供達と喜びを共有するといった姿勢でした。決して匿名などでなはく、直接子供達と触れ合い、会話をし、時には対立をしながらも子供達と向き合っていたと思います。
    我々大人達が子供に対して出来ることといったら何でしょう?確かに経済的援助も必須ですし、子供達も喜ぶでしょう。
    ですが、誰だか解らない叔父さんや叔母さんから貰うのと、顔と名前の解った大人から貰うのでは大きな違いが有ると思います。
    今、施設にいる子供達の半数以上が虐待による被害に遭っている子供達なのです、そう考えると尚更、そこで生まれてくる会話なり、触れ合いが将来の子供達にとって大きな宝になるのではとも思います。
    子供は社会の宝と言うのであれば、身内だけではなく、他人の子も育てようという目線になれば、出来ると思います。 
    名前を前面に出さないのは“美徳”で有るというのも理解は出来るのですが、あえて関わっていくという姿勢も更に突っ込んで必要なのではと思います。

    ただ単に匿名で贈り物をして一人ほくそ笑むのは、私的にはマスターベーションであり、可愛そうな子供に寄付をする善意な自分に酔っている姿にしか見えないのです。寄付という形でしか善意を示せない身体がご不自由な方以外は顔見せ、直接子供と触れるという形で行えば良いと思います。
    マスコミも全国には企業や個人でも様々な形で寄付や献金をしている人達がたくさん居ると言うことを、もっと取り上げればよいのにと思います。
    伊達直人”などと言った変わり種を面白可笑しく取り上げるだけではなく、もっと草の根運動的に善意の輪を広げて行ければ、日本にも真の相互援助の輪が広がり、様々な事情を抱え、親の愛情を受けることの出来なかった子供達に優しさを届け、社会で生きていく勇気を与えることが出来ると思います。
    因みに施設の子供達に今回の伊達直人の件を番組のアンケートに答えて貰っていたのですが、その内容が「あなたが貰って一番嬉しいプレゼントは何ですか?」の問いでした。一番多かったのが、『愛情』でした。
    子供達が求めているのは物やお金ではなく、触れ合いであり、人から感じる気持ちなのです。
    日本人も真の『伊達直人』になる時期ではないでしょうか?

    福田勇治

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  • そして年は明けた

    気が付けば2011年も早16日を過ぎました・・明けましておめでとうございます。今年もどうぞ東京操体フォーラム共々宜しくお願い致します。

    昨年は怒濤の一年で、印象としては畠山先生と同じで、イベントで始まりイベントで終わった感のある一年でした。詳細に関しては畠山先生も書いていらっしゃるので、やめますが、フォーラム自体は年々、組織も含め成長しており、今年もどの様に進化発展して行くかを楽しみにしつつも、更に精進しなければと身の引き締まる思いの今日この頃です。

    新春早々、島根に至っては12月31日から元旦にかけて久々のまとまった雪に見舞われ、珍しく全国放送で取り上げられるなど、雪に強いと思われていた島根・鳥取両県で予想以上の被害を出すこととなりました。今回、思わぬ被害を生んだ理由の一つが、湿気の多い雪に対しての認識不足でした。通常、雪は軽いものというイメージがありがちですが、湿気を含んだ雪は思いの外重くなるのです。これ位の雪ならば大丈夫だろうという安心感が、思わぬ被害を生んだ遠因にもなったと思います。重い雪は短時間に多くの量が降り、たくさんの船が転覆する被害が続出しました。
    昨今の船はハイテク装備をしていて、魚探やGPS、エンジンも含め数千万の財産が一瞬にして海の藻屑と消えてしまったのです・・・泣いても泣けない状況です。。

    身近なところでクライアントの中でも雪害に遭った方続出でした。お一人は48時間の停電を経験され、最悪なことに“オール電化”にしてしまった事で最悪の正月だったようです。しまい込んでいた灯油ストーブを探し出し、火を付けると危うく一酸化炭素中毒になるところだった様です。
    自宅から見える家々には灯りが灯っていると、停電は自分の所だけではないかと不安な精神状態になって来るのだそうです。
    でも、一番辛かったのは丸二日間、電気の灯りの無い中で旦那様と二人きりで居ることだったとのこと・・・
    医学都市伝説とも言われるNYの大停電で出生率が上がったという話しが有るのですが、これもどうやら新婚さんか結婚初心者なのだと話しを聞きながら我が身に置き換え、ゾッとしました・・・

    この話し以外にも、あるクライアントは大晦日に実家に帰っていて、近くの自宅に帰ろうと思ったら、余りの大雪に車が動かず、歩いて帰ろうと思ったらトンでもない雪の状況に、始めて雪の中を泳いでマンションの玄関まで帰ったそうです。余りの疲労感に三が日は起き上がることも出来ずに爆睡したそうです。

    そんな雪害に遭った人ばかりかと思ったら、意外なクライアントも居ました。それはタクシー会社を経営されている社長夫人の方から聞いたのですが、雪のためにJRが全休、タクシーがフル稼働となり、お客さんを降ろしたと思ったら直ぐに乗り込む連続で、一台あたりのタクシー売り上げ新記録を更新したそうです・・・
    車が転落する事故も続出で、レッカー出動も非常に多かったとのこと、一台を救出して帰社する間で、更に二台引き上げたりとこれ又、新記録と忙しすぎて奥様はグッタリでしたが、会社は笑いが止まらなかったようです。

    一方の私はと申しますと、年明け以来、肘・肩・腰を痛め来所される方が非常に多く、原因はこれ又、雪かきによる無理な身体の使い方によるものであり、慣れている様で、重さのある雪には不慣れな、中途半端雪国島根の脆さを露呈する結果となりました・・・
    思わぬラニーニャの攻撃に年末年始、空とにらめっこしていますが、未だ二月の「節分荒れ」が待っていますので、車移動の多い私としては気が抜けない日々が続きます・・真剣に年末から三月まで位を『東京操体フォーラムHAWAII支店』を開設し、仕事したいと考える寒空でした・・今週も宜しくお付き合い下さい。

    福田勇治

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  • 原始感覚の不思議。

    来たる4月29日、2011年春季東京操体フォーラム分科会が開催される。今回は「快適生活のススメ 今よりワンランク上の生活を目指す方法」というテーマである。臨床はさておき、生活の中に操体を活かす方法を提案していきたいと思っている。ゲスト講師には、日本を代表する音楽プロデューサー、新田和長氏をお招きしている。様々なアーティストを育て上げ、現在は平原綾香嬢のツアーのグランド・デザインを手がけられている新田氏からどのようなお話が聞けるか、今から楽しみにしている。
    生活に活かす、ということで今回実行委員は「息食動想」の4つのグループに分かれ、それぞれのテーマで発表することになった。「息食動想」それぞれにつき、一人づつの発表になるが、他のメンバーもそれぞれのテーマに沿ったレジュメを作成し、それを配布する予定である。

    東京操体フォーラムの活動をはじめて10年になるが、私は「楽と快の違い」とか「皮膚へのタッチ」「動診と操法の違い」というような発表をしてきた。考えてみると「想」に関する発表をしたことがないのである。勿論ないがしろにしているわけではなく、大切な事だと認識しているのだが、まだ「想」を語るにはちょっとおこがましいかな、早いかな、という気持ちがあったのかもしれない。そういうことを考えて、企画を練っていたのだが、今回は「想」の部分の発表をさせていただくことになった。

    「息食動想」の中で、一番ディープな部分である。また、単に「明るくおおらかに感謝して生きましょう」という問題でもない。もっと深いものがある。
    操体の中でもコアの部分であり、橋本敬三先生の思索の歴史を考える上でも大切な事項だ。今から準備して臨むつもりだ。

    私達は「原始感覚」を大切にしている。原始感覚とは「快か不快かききわけるちから」のことだ。原始感覚は「快」そのものを指す場合もある。患者様、クライアントの鈍っている原始感覚を目覚めさせるのが操体の目的でもある。私達操体指導者・実践者も日々「原始感覚」を磨く勉強をしている。視診も触診も原始感覚というか、操者自身の感覚の鋭さについては無関係ではないからである。
    原始感覚というのは「直感」にも通ずると思う。五感のうち、誰しもが1つか2つ優れている感覚があるそうだが、そこから磨いていくのも手かもしれない。私は強度の近視なのだが、実際には見えないものを、額の裏辺りのスクリーンに投影したりすることはできる。つまり、比較的見たい映像を呼び出すことができるのである。これは、10代の頃に熱心にやっていた瞑想の練習のたまものでもある。例えば、朝家を出てから駅に着くまでの道をそのまま再体験してみるとか、部屋の中を「小さな私」になって歩き回るような練習である。こんなことを繰り返していると、できるようになってくるのだ。逆に考えると「裸眼で見えない分、裸眼で見えないものが見える」のかもしれない。

    新版 冥想―こころを旅する本 (Yoga and meditation)

    新版 冥想―こころを旅する本 (Yoga and meditation)

    三浦先生の「皮膚からのメッセージ」では、操者自身が「色光現象」を観る事例が載っている。色光現象とは、皮膚への接触(第3分析:点の渦状波)時に、意識飛びの現象と共に起こることがある「色と光」を患者が見る現象である。これは、患者自身が見ようと思って見ているのではなく、からだが、あるいは無意識が「治し」のために見せているものだ。また、この時に操者自身も色光現象を観ることがある。これは三浦先生に確認してみたが、これも操者が見よう見ようとして見るものではなく、操者自身の無意識が見せてくる現象だそうである。

    皮膚からのメッセージ―操体臨床の要妙part 2

    皮膚からのメッセージ―操体臨床の要妙part 2

    「ありありとイメージする」という瞑想の手法と、操者が観る、無意識が見せてくる色光現象の違いの区別はしっかりつけるべきだ。「楽」と「快」の違い位の認識を持ってもいいと思う。
    自らの脳裏に自分でイメージした映像を投影して「色光現象」ということではないのである。つまり、「色光現象」は一生懸命観ようと思っても見えるものではないのだ。
    色光現象は、操者の無意識がつけてくるものなのだから、見えないと言って悩んだり、逆に一生懸命観ようとすることはないと思う。人によって発達している感覚は違うからだ。
    臨床時、私は色光現象というよりも、自分のからだが反応するのを感じる。被験者がきもちよさを味わっている時、自分のからだの一部が共鳴し、反応するのである。これが私のからだの感じ方であり、それでいいと思っている。聴覚が発達しているのだったら、耳からの反応があるかもしれないし、皮膚に何かを感じることもあるかもしれない。そうやって自分の優れている感覚を磨く勉強をしていけばいいのではないだろうか。

    原始感覚ということで1つ。私は昨年から「モバイル中谷塾」で中谷彰宏氏の書籍を携帯で読んでいる。その中で、中谷氏が読者のお悩み相談にずばっと短く答えるコラムがあるのだが、それを紹介したいと思う。
    相談者は20代女性。相談内容は『今の彼氏とのセックスが楽しくない』という相談である。前の彼氏とは楽しかったらしい(笑)。
    対する中谷氏の答えは如何に。
    「セックスしたくない相手と一緒にいるのは、誰とでもするのと同じくらいもったいない。」
    それは相手が間違っているからで、女性の遺伝子が男性の遺伝子を欲しているからです。楽しくない、したくなくなるのは、女性の遺伝子が「この遺伝子ではなかった」と判断したから。女性の遺伝子には限りがあるので、無駄なことはしないようにできており、もし、相手が運命の相手なら、どんなにしてもますます欲するはず。遺伝子が求めていない相手と、しようとするのは自分の遺伝子をムダにすることであり、誰でもいいのではなく、そういう相手を探すのが先決。という回答だった。

    原始感覚って遺伝子なのである。

    好きなんだけど、相性が今ひとつ(爆)で、ましてや子供という選択は考えられない、というケースもある。また「これと言って何も文句はない人だけど、どうしても生理的にダメで、同衾なんてもってのほか」という場合もある。それはやっぱり原始感覚と遺伝子なのだろう。これも書いていると果てしなく長くなるので、ここらでやめておこう。

    ちなみに「原始感覚に従う」というと、必ずや「じゃあ、やりたいことを全部やっていいのか」とか「赤信号でも渡りたい時は渡っていいのか」「殺人が楽しかったら人を殺していいのか」「行きたくなかったら約束破ってもいいのか」という極論を言う方がいる。これを書いていると長くなるので、今日はここまでにするが、答えは「迷惑をかけずに」「からだにききわけて、ほどほどに」である。

    一週間ありがとうございました。

    明日からは島根の福田画伯です。お楽しみに

    畠山裕美

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  • お猫様と過ごすとういうことは、原始感覚を磨くことだ

    お猫様は正真正銘の操体のお師匠である。
    あのしなやかな動き、身のこなしは遊んでいても見ていても本当に勉強になる。
    その昔、ある操体の先生が「猫のように、身体をふわ〜っと動かすんです」という話をされたので、猫好きの私は「猫、お好きなんですか?」と聞いたところ、
    「いや、私は猫が嫌いなんです」とお答えになった。
    何でも裏庭で鳥を飼っていて、野良猫に襲撃されるのだそうだ。「猫嫌いなのに『猫のようにからだをふわ〜っと動かす』って言うんだ」とヘンな感心をした覚えがある。正直言えば「お猫様嫌いだったら、トリで操体を説明すりゃいいのに」と思ったりして。

    お猫様は人が集まっていると一緒に仲間に入りたくなるらしい。去年の4月、カメラマンの白井智氏に写真を撮って頂いた時、私は「猫と一緒のところをプロのカメラマンに撮ってもらう」という長年の夢を叶えることができた。夢はありありと描くものである(笑)。その時一緒に何人かの仲間がいたのだが、気がつくとお猫様はみんなの輪の中に入って一緒に座っていた。それも不自然ではなく、自然に輪に入っているのである。気がついたら「あれ?いたの?」という感じなのである。
    出来上がった写真を見ると、私と写っている写真では何だか逃げ出しそうな格好をしているが、師匠が抱っこしている写真では、何だか自然体で写っているのが不思議だ


    猫ちぐら」(新潟地方の民芸品で、かまくら状になっている。夏は涼しく冬暖かい)。

    その昔、ベッドの横などで何か物を拾おうとして身をかがめたりすると、ベッドの上に乗った大猫君が前足で私の頭に猫ぱんちをいれたり、後ろ足で頭を蹴ったりした。大猫の上にパワーがあるので、なかなかインパクト大であった。私は何故アタマを蹴られるのか最初は分からなかったが、多分「下の者」、として見られているのだろうと推測した。
    最近は猫ぱんちや蹴りはやられなくなったが、甘噛みと体当たりをよくされる。多分「下の者だけど、たまにごはんくれるヤツ」に昇格したのかもしれない。師匠の治療所はマンションの一階の一番奥にある。入りから廊下に入ると、外に出ていた大猫君が私を見つけて突進してきて、ぶつかってくるのである。可愛いのだが、10キロ近い巨体で足下に体当たりされるのはなかなか強烈だ。本当に「ぼよよよ〜ん」という感じなのである。

    大猫君のごはんのセレクトは私がしている。一昨年辺り、師匠がダイエットをさせたので、大分スリムになったのだが、去年また大きくなり出した。どうやら、外出している間に、どこかの家でごはんをもらっているらしい。大猫君はよく自転車置き場の屋根の上で遊んでいるのだが、そこでカリカリ(ドライフード)が入ったお皿を見かけたことがある。
    野良ちゃんにごはんをあげている人もいるので、野良ちゃん用のごはんを頂戴しているのかもしれない。
    大猫君の食べているカリカリは「アンシャンテ」という。これだと吐かないし、小袋に入っているので重宝していた。ところが、「アンシャンテ」が突然廃番になってしまったのである。仕方がないので同じメーカーの「恋ごころ」というのを買ってみたが、何だかあまり好きではないらしい。

    [rakuten:kenkocom:11025204:detail]

    お猫様のごはん選びはなかなか大変なのである。昨日まで食べていたのに、今日は突然食べない、ということがよくある。2,3日するとまた食べることもある。気にくわないと意地でも食べないとか、お皿をひっくり返したりもする(汗)。
    これはお猫様がワガママというよりは、からだにききわけているのだと思う。原始感覚でごはんを食べているのだ(ということにしておこう)。

    うちのお猫様は、去年の春初めて病院に連れて行って毎日点滴という目にあった。
    「おさかな」という単語を覚えていて、私が「おさかな」と言うと、目がキラリと光る位のおさかな好きで、なまり節が大好きである(大猫君は余り好きではないらしい)。ところが、ある日おやつになまり節をあげても食べないのである。これはおかしい。様子を見ていると、やはりごはんを食べない。お猫様がごはんを食べないというのは一大事の上、何だか黄色い液体を吐いている。そこですぐにタクシーに乗せて動物病院に直行した。
    先生がお猫様を抱き上げて、「脱水起こしてますね」と言った。薬は必要ないので、点滴しましょう、ということになった。私はお猫様の点滴を初めて見た。
    人間のように2時間位横になって点滴が終わるのを待つわけではないのだ(お猫様は2時間も大人しくしていない)。つまり、皮の間に輸液が入るので、らくだのこぶみたいになる。そして、輸液が自然吸収されるのを待つのである。
    「3、4日、毎日点滴につれてきてもらってもいいですか」「ハイ」

    病院から帰ってきて、師匠に鍼を打っていただいた。鍼と点滴が効いたのだろう、次の日から段々と元気を取り戻した。二日目に点滴に連れて行ったところ、獣医の先生は「昨日の点滴が劇的に効いたんですね」とびっくりしていたが、私は多分鍼も劇的に効いたのではないかと思っている。

    その後、お猫様を定期的に検査に連れて行っているうちに、腎臓機能の低下が発見された。16歳なので人間で言えば80歳である。どこか故障が出てもおかしくない。この日からお猫様は腎臓の処方食を食べる事になった。最初に買った処方食はなかなか食べてもらえなかった。缶詰も用意したが、魚好きにとっては、お肉メインのはどうも気にくわないらしい。何回か種類を変えて試すうちに、やっと食べてくれるカリカリを見つけることができた。
    その後、マドリッドに行っている間、病院に預けていた際に、ホルモン検査をしたところ、甲状腺機能亢進が見つかった。甲状腺機能亢進になると、食べても太らない、毛のツヤが悪くなる、などの症状が起こる。確かにちょっと自慢の毛づやが悪くなっていたような気もした。これは服薬させなければならない。最初、錠剤を半分に割ったものをもらってきたが、無理に口に薬を入れるといやがって暴れる。お猫様への投薬は本当に大変だ。Youtubeにも「猫に薬を飲ませる方法」の動画がアップされていたが、役に立たなかった。飲んだ!と思った3秒後に「げろっ」と出すのである(汗)。

    仕方ないので、粉薬にしてもらうことにした。粉薬を飲ませるには、「猫用スープ」(汁がたくさん入っている。贅沢なので、お魚は食べずにスープだけ飲む)に粉薬をふりかけて飲ませるのである。または魚粉に混ぜて舐めさせる。

    お猫様と過ごすということは、原始感覚を磨く、ということでもあると思う。

    畠山裕美

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