カテゴリー: 友松 誠(ともまつ まこと)

  • 歳晩の候より…4

    おはようございます。

     

    今夜は、クリスマスイブということで、ケーキやチキンを食べるという人が多いと思います。

    クリスマスケーキも、最近は予約が奨励され、当日の夜に買いに行ったら売ってなかった、という事も多いそうです。

     

    大手スーパーでは、クリスマスケーキの予約販売のパンフレットを、残暑厳しい9月の中ごろから、レジ横に置いてあるところもありました。

    それだけ、利益を上げるという事だけでなく、食品ロスを減らすという機運も高まっているのだと思います。

     

    もう大量生産、大量消費が持て囃され、必要のないものはゴミとしてどんどん出してしまえ、といった一方向的な流れの時代ではないという事。

    一方向的な流れでゴミが溜まれば、自然環境が困る、自然環境が困れば、自分達の生命活動にも困った影響が出てくる。

    本来は、循環しているのですから、人間社会もそれに合わせるようにしなければならない。

    ゴミを出さないようにする、使い切る、ゴミが出ても再生利用を考える。

    そうした取り組みの機運が、高まってきています。

     

    では、自分達のからだの生命エネルギーの循環に関しては、どうでしょうか。

    必要以上に食べたり、飲んだりで内臓負担を強いて働きを悪くさせていたり、不正当なからだの使い方、呼吸によって、ゴミや煤の様なものを所々に溜め込んだり、様々な流れの循環に滞りをつくっていないでしょうか。

    からだのことを想って、考えてみる必要があると思うのです。

     

  • 歳晩の候より…3

    おはようございます。

     

    この時期、これから大掃除という人も多いのではないかと思います。

    私も、まだこれからですが、何日か前に洗濯機の調子が悪くなり、取扱説明書を見ると排水口に問題があったようで、フィルターを掃除し、ホースも痛んでいたので交換したという事はありました。

     

    洗濯機であれば人間の発案で作られた物であり、どうすれば調子が悪くなるかが、あらかじめ解っています。

    どこに問題があるかというエラー表示も示してくれ、部品交換にもすぐに対応できるようになっていて、説明書どおりに修理すれば、大概は直るようにしてくれています。

     

    しかし、人のからだは人間が作った人工物ではありません。

    からだの調子が悪くなった時に、人工物を修理するような発想で、からだに対応しようとするから、おかしくなる。

    勿論、救急の切羽詰まった状況の時は、そうするしかない場合もあります。
    ですが、それはあくまで救急の場合です。

    常に付きまとう不快症状、不快感覚には、本人に生活(生命活動)の間違いに気づいてほしい、このまま間違いを正さなければ壊れてしまうぞ、といったサインや警告も含まれているのです。

    そうした、からだの要求を無視した対応をしていれば、診る側の理屈はとおっても、からだの方は不調を抱えたままというケースは多いと思います。

     

    人工物に対する考え方を、そのまま生身の、自律しているからだに当て嵌めようとしても無理がある。
    元々次元が違うという事なのです。

    昔から人体は小宇宙に例えられてきましたが、それだけ人智を超えているのです。

    「からだのことは、からだにきけ」

    これは、昔から操体で言われてきた言葉ですが、真摯にからだから感覚をとおして学んでいく学問があって良いし、なければならないのです。
    また、人体の事がアカデミック的にも解明されてくる程、この学問の真の価値も見い出されてくると思うのです。

     

  • 歳晩の候より…2

    おはようございます。

     

    今日は冬至だそうで、一年で最も昼が短く、夜が長くなる日とされています。

    「冬至冬中冬始め」という言葉があります。

    暦の上では、冬の時季の真ん中で、これから春に向かう感じですが、実際には、これから寒さが厳しくなり、本格的な冬が始まるといった感じを表した言葉。

     

    日の長さと気温の高さとは比例せず、一か月くらいの開きがあるようです。

    太陽のエネルギーを受けて、大地や海が暖められて、その影響が空気にも及び気温が上がってくるのに一か月くらいかかる。

    それまでより、太陽から受けるエネルギーが弱まり、大地や海が冷えてきて、その影響が空気に及び、気温は下がるのにも一か月くらいかかる。

    実際には、もっと複雑な要素が絡み合って、時を要して気温の変化につながっているようです。

     

    健康や体調の変化に関しても、そうした関係性が当てはまるようにも思えるのです。

    体調不良の症状が現れれば、どうしても直接的な原因を単線的に求めて、そこをどうにかして、早く楽になりたいという思考になりやすいです。

     

    しかし、その不快症状には、時間、空間との関わりを基に、生命体としての生命エネルギーの入出力のバランスの崩れが必ず関わっているという事も知っておく必要があるのです。

    生命エネルギーの入出力のバランスとは、操体で昔から重視してきた「息」食」「動」「想」と「環境」のバランス。

    どのような症状、疾患にも、必ず「息」「食」「動」「想」と「環境」のバランスの崩れが関わっているという事なのです。

    このバランスを良くしていくには、どうすれば良いかというのが、操体の長年の重要なテーマでもありました。

     

    生命エネルギーの入出力のバランスの崩れには、必ず生命力学的ボディの歪みが関わっている。

    そして、ボディの歪みには重心の不正が必ず関わっており、重心の不正から生命エネルギーのバランスを崩す生命力学的歪みが生じることが、三浦寛先生の長年の研究から分かってきたのです。

    重心の不正を正し、重心の適正をかなえ、重力に調和する事が、健康で快適に満足した人生を全うする為に、必要不可欠な事でもあるのです。

     

    太陽と地球の関係性、そうした環境に生かされて生きている人間、みんな元を辿れば宇宙運行の秩序に依っている。

    その宇宙運行の秩序を秩序たらしめているのが重力だとすれば、そこに調和していく事こそ、宇宙に存在し、生存するものとして最適だと思うのです。

     

    操体法の新重心理論(導入編): 非対称から診た操体法の再生と天望

    操体法の新重心理論(導入編): 非対称から診た操体法の再生と天望

    • 作者:三浦寛
    • 一般社団法人日本操体指導者協会・人体構造運動力学研究所

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  • 歳晩の候より

    おはようございます。

     

    東京操体フォーラム実行委員リレーブログ、今週は友松の担当となります。

    どうぞ、よろしくお願い致します。

     

    今年も、もう残すところ10日となりました。

    今年は、冬の時季が来ても暖かい日が多いせいか、あっという間に年の瀬がきてしまった感があります。

     

    この一年、どんな良い事、喜ばしい事があったでしょうか。

    操体を学ぶ者にとって喜ばしい事は、三浦寛先生の提唱する「新重心理論」が本になった事です。

    操体法は、症状、疾患に目を向けた治療医学ではありません。

    症状、疾患を生じさせている元の原因を正し、健康に導く健康学なのです。

     

    その元の原因を突き詰めれば、重心の不正なのであり、それをどう正し、重心の適正をかなえていくか。

    まずは、自分の勝手に気づく事。

    自分の勝手で、からだを不正当に使用し、重心の不正を招き、ボディを歪ませ、症状、疾患を生じさせてきたのだから、その自分を律して、からだに寄り添うような正当なからだの使い方に変えていく。

     

    健康とは、身体が丈夫な事だけではないのです。

    元々の丈夫をいいことに、自分勝手ばかりをとおせば、自分のからだは困ってしまう。

    勝手な自分を律し、正当にからだを使えるように配慮して、重心の適正をかなえていく事は、自分の良心や自分のからだが悦ぶ事につうじるのです。

     

    自分の良心やからだの悦ぶことにつうじる本の出版は、誰にとっても喜ばしい事であると思うのです。

     

    操体法の新重心理論(導入編): 非対称から診た操体法の再生と天望

    操体法の新重心理論(導入編): 非対称から診た操体法の再生と天望

    • 作者:三浦寛
    • 一般社団法人日本操体指導者協会・人体構造運動力学研究所

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  • 深秋の候より…7

    おはようございます。

     

    今日から11月ということもあり、この時期らしい気候になってきました。

    朝は寒いくらいで、気温が10度以下の日も多くなってきました。

     

    今年は夏が猛烈に暑く、秋特有の気候にならぬまま、そのまま冬に突入するとか言われていました。

    残暑も厳しく、つい最近まで熱中症への注意喚起もされていました。

     

    それでも、お彼岸には彼岸花がいつも通り咲いていましたし、コスモスもいつも通り咲いています。

    米の収穫も夏頃は心配されていましたが、去年より収穫量は増加しているようです。

    果実も、柿をはじめ夏場は生育が心配されていましたが、十分に実っている様子。

     

    夏場の異常な暑さや水不足、それでもいつも通り花を咲かせたり、実を実らせる植物達。

    本当に凄いと思います。

     

    その凄さの秘密は、大自然への素直さや潔さ、そして生命体としての誇りがあるように感じられるのです。

    何か一本筋がとおっているというか…。

    しっかり大地に根を張り、幹や茎が一本だからでしょうか。

     

    対して、二本足で立って行動している人間は、どうでしょうか?

    何か、世迷い事が多いような気がします。

    人間も植物と同じで、天と地に愛され、生かされて生きている。

    植物が、天と地に一本筋を通して、生かされて生きている様子。
    人間も、見習うべきものがあると思うのです。

     

    一週間のお付き合い、ありがとうございました。
    来週は畠山裕美先生の担当となります。
    どうぞ、おたのしみに。

    2025年秋季東京操体フォーラムは11月24日(月)勤労感謝の日振替日にて、ルーテル市ヶ谷センターで開催致します。
    今季テーマは「解禁・新重心理論」です。

     

     

  • 深秋の候より…6

    おはようございます。

     

    ススキの穂が揺れている。

    さわさわと音をたて、風に吹かれるまま、風の強さのまま揺れている。

    風が止めば、また真っすぐに立っている。

    ススキが立っている。

    朝露に濡れて、下を向いていても、黄金色の秋の陽光を浴びながら、また真っすぐに立っている。

    ただそれだけのことなのに、何か心が揺さぶられます。

     

    ススキの茎の内部腔間は、神様の依り代になる、と古くからの言い伝えがあるようです。

    何もないところには、何かが入り込む。

    そして、何かを生じさせる。

    モノ然り、コト然り。

     

    良き物事を生じさせるには、内部腔間を包む器が大事。

    その器は、丈夫であるのは勿論、柔軟性もなければならない。

    空間に調和した軸を持ち、しっかり支え、柔軟に動ける。

    自然の理に基づいた動きからつくられるツクリの器。

     

    人間が、健康長寿で良き生を全うする為にも、その器つくりは大切と思うのです。

     

     

    2025年秋季東京操体フォーラムは11月24日(月)勤労感謝の日振替日にて、ルーテル市ヶ谷センターで開催致します。
    今季テーマは「解禁・新重心理論」です。

  • 深秋の候より…5

    おはようございます。

     

    道端にコスモスを見かけるようになりました。

    白やピンクや紫、風に吹かれて、ほんわか揺れている姿が、何とも可愛らしい。

     

    コスモスという花の名は、宇宙の秩序や調和と関係しているといいます。

    風に揺れている花を手で押さえて、動きを止めて見れば、同じ形をした花びらが規則正しく並び、円をつくって花になっています。

    これは、止まった状態の花単独での秩序や調和の様子。

     

    しかし、心が動かされるのは、この時季の澄んだ空気の中で揺れ動く、ほんわかした可憐で美しい様子。

    これも、調和のかたちだと思うのです。

     

    コスモスは可憐な見た目ですが、実は強い植物だともききます。

    茎は上にいくほど、細長く華奢に見えます。

    そして、花びらは、横から見ると上へ緩やかにカーブしています。

    これが、風が吹くとほんわか揺れる秘密なのかもしれません。

    まわりの自然環境に逆らって、自分自身を固めて守ろうとするのではなく、順応して柔軟に動いている。

    そして、それを支える下の根っこはしっかり地面に根を張っている。

    そうしたバランス。
    そうした強さ。

     

    そこから空間との調和が生まれ、自然に溶け込むようなほのぼのした動きを伴った、可憐で美しい姿を、そこに感じると思うのです。

     

     

    2025年秋季東京操体フォーラムは11月24日(月)勤労感謝の日振替日にて、ルーテル市ヶ谷センターで開催致します。
    今季テーマは「解禁・新重心理論」です。

  • 深秋の候より…4

    おはようございます。

     

    この時季の空は澄み渡り、山の稜線もくっきりと際立ちます。

    稜線を包みながら背景にもなっている空気感は、何か神秘的な雰囲気を醸し出しています。

    なんとも美しく、近くに行ってみたい、近くで感じてみたいという気持ちになります。

     

    そして、稜線の向こう側への興味も湧いてきます。

    向こう側には、何があるのだろうか?

    どんな景色が広がっているのだろうか?

     

    美しさは人を引きつけ、興味を湧かせる。

     

    美しさ、美しいと感じるものは人それぞれ。

    アインシュタインは、数式に美しさを求めたという。

    画家にしても、美しさの対象はそれぞれで、ゴッホとピカソでは違うし、興味の湧き方やその表現方法も違う。

     

    そして忘れてならないのは、誰でも普段の生活の中で感じ、感動する美しさ。

    そこには、愛があると思うのです。

    空間があって、生命があって、調和を織り成しているのですから。

     

    その調和した美しさの、向こう側には何があるのでしょうか?

    そこには、此の世を創った秩序的エネルギーの素である無限の愛が、あるのだと思うのです。

     

     

    2025年秋季東京操体フォーラムは11月24日(月)勤労感謝の日振替日にて、ルーテル市ヶ谷センターで開催致します。
    今季テーマは「解禁・新重心理論」です。

  • 深秋の候より…3

    おはようございます。

     

    今年は、夏の暑さが強烈であった為か、秋になっても空が低く、残暑とともに何か淀んだような感じがありました。

    それでも、ようやく空も高く、澄み渡るようになってきました。

     

    空が低く、まわりの空気感と同じような感じの時は、あまり意識が向かずに、概念として認識している空という感じでした。

    しかし、この時季のどこまでも澄み渡る空は、宙でもあり、空間的な広がりは勿論、時間的な広がりも感じるのです。

     

    空を見ているのは自分ですが、自分のからだは宙を感じている。

    何か、自分の頭の記憶ではなく、からだに宿る生命の記憶と交信しているような…。

    何か、からだが悦んでいるような…。

    だからなのか、からだから気持ちが和んできて、呼吸とともに晴れやかになってくる。

    軽く、明るい気分。

    何かとせわしい時間が過ぎていきますが、たまには空を見上げる時間も必要かと思うのです。

     

     

    2025年秋季東京操体フォーラムは11月24日(月)勤労感謝の日振替日にて、ルーテル市ヶ谷センターで開催致します。
    今季テーマは「解禁・新重心理論」です。

     

     

  • 深秋の候より…2

    おはようございます。

     

    最近、山から熊が降りてきて人を襲ったというようなニュースを、よく見るようになりました。

    私の住む県内でも、今月にスーパーに熊が侵入し、買い物客ら2人が負傷する事件がありました。

    熊も冬眠前のこの時期は活動が活発になるようで、山に餌が無ければ里に降りてきてしまうのかもしれません。

    また、最近は山里も人口減少で、人の手入れが行き届かず、境界線のないまま、都市部まで降りてきてしまうのかもしれません。

     

    話は変わるのですが、ふと操体の創始者である橋本敬三先生の言葉が浮かんできました。

    野生動物には医者はいない。
    獣医は人に飼われた動物園と家畜のためにある。

                  

    野生動物は、体調に異変があっても、本能的に生命活動のバランスを制御し、早いうち(重篤にならないうち)に自力自療を成し遂げます。

    殆ど全ての生物は、自力自療を成し遂げながら、それぞれ生を全うしているのです。

     

    しかし、人間の場合は、自力自療が成るように動的設計が成されているのに、何らかの我欲や束縛により、無理に頑張ったりして、これを成せなくしています。

    そして重篤になって、明らかに異常な症状となってから、専門の治療者に任せるというのが、一般的になってしまっています。

     

    そうなる前に、何んとかしなければ、と誰もが解っている筈です。

    しかし、どうすれば良いのかは、分からなくなっているのが現状でありましょう。

    なぜ、分からなくなっているか?

    それは、自分の都合ばかりで思考しているから。
    からだのことも考えてほしいのです。

     

    からだが自分の意識の及ばないところで、生命と健康を維持しようとしているのは、紛れもない事実です。

    その、からだの営みに背反するように、からだを不正当に使って、自分の行動欲を満たそうとばかりしていれば、からだがいくら健康を維持しようと努めていても、どうにもなりません。

     

    からだを正当に使えるように、からだの営みを理論的にも理解し、からだ及び生命存在の元の基から、健康に導くのが真の健康学でありましょう。

    そこに自力自療が成り立つのだと思います。

     

     

    2025年秋季東京操体フォーラムは11月24日(月)勤労感謝の日振替日にて、ルーテル市ヶ谷センターで開催致します。
    今季テーマは「解禁・新重心理論」です。