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  • 身立て Ⅱ

    「立身出世」という言葉がある。

    一般的には、社会的に成功して偉くなる、という事を言うのであろうが、ここでは、私は別の意味で使わせて頂きたい。

     

    生まれたての赤ん坊が、やがて首が坐り、寝返りを打ち、腹這い、四つ這い、ヨチヨチ歩き、やがて学童、生徒、学生になり、成人して社会に出て、何らかの仕事を生業とし、人生を生きて行く。そのプロセスのことを言っている。

     

    立ち方、歩き方は、マニュアルを学習して身に着けたものではない。各個人の生得的なもので、実に個性的である。

     

    遺伝形質もあろうが、家庭の躾、家業の手伝い、部活動、習い事、アルバイト、地域の行事・・・等、一口に生活歴というが、実に様々なもの(エピソード)を背負っている。

     

    「身立て」:その人がどの様に発育して来たか、身を立てて来たか

    2017年秋季東京操体フォーラムは、2017年11月23日(木)に開催致します。
    テーマは「生エネルギーと性エネルギー」です。
    2017年秋季東京操体フォーラム速報

  • 身立て Ⅰ

    鍼灸聚永(じゅえい)」の四総穴に、「腰背委中」(腰背は委中に求む)というものがある。腰背部の疾患には委中が有効である、という事を述べている。

     

     腰背:これは、骨盤を中心に腰椎、股関節を含めた骨盤周りのことを言っている、と私は考えている。

     委中:その骨盤周りの歪みが委中に出るということであるが、委中は点ではなくエリアで(膝窩全体として)とらえるべきである。古くは、膝膕窩と言われ、膕はヒカガミと読まれる。骨盤周りの歪みが出るということは、ヒトがどの様な姿で立っているかを映すカガミであるということだ。

     

     昔は、生きて生命活動を営んでいるからだのことを「身(み)」と言った。

    「身立て」:その人が、どの様に生きる事に取り組んでいるか

    2017年秋季東京操体フォーラムは、2017年11月23日(木)に開催致します。
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  • 観立て

    宮本武蔵は、『五輪書』において、「観の目(心の働きにより状況全体を見る目)つよく、

    見る目(目で追って物を見る目)よはく」と言っている。

     

    「達観」という言葉がある。

    ・眼前の成行き、小さな失敗などにとらわれず、全体の情勢を広い視野に立って見渡すこと。
    ・細かい、つまらない事を超越して、物の本当に成り行く姿を見定めること。
    新明解国語辞典三省堂より)

     

    臨床において“達観する”とは、、ストレートにからだを診られる、という事だろう。

     

    言うは易いが、何と難しい事だろうか。

     

    我々の修行の目標は、そこにある。

     

    2017年秋季東京操体フォーラムは、2017年11月23日(木)に開催致します。

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  • 見立て

    枯山水の庭では、巨石を蓬莱山に見立て、そこから流れ出る滝や川、そして海を小砂利に波や渦の文様を付けて表現する。

     

    古人は、人体の部分を、自然界や動植物に見立ててツボを命名した。例えば、両膝蓋下の「犢鼻(とくび)」は、この凹みが牛の鼻の穴に見えるからだという。

     

    芸術活動においては、モチーフ(主題)を作る時に、その音や形に何らかの意味付けを施す、という見立てをしている。

     

    私たちは、日常の中で、よくこの「見立て」るという事をやっている。

     

    そして、何か新しい面白い事を、発見したり創造したりしている。

     

     

    2017年秋季東京操体フォーラムは、2017年11月23日(木)に開催致します。

    テーマは「生エネルギーと性エネルギー」です。

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  • 診立て Ⅱ

    患者さんが知りたいもう一つの事は、予後である。

    「治るでしょうか?」

    「治療にどのくらいの期間がかかりますか?」

     

    からだは、そんな事は聴いていない。

    ただ、その治療者の生命生理観、診方、力量、境涯、等を見透して反応する。

     

    我々が、「操体法」と呼んでいるのは、「操体」の一部である。というのは、そういうことである。

     

    2017年秋季東京操体フォーラムは、2017年11月23日(木)に開催致します。

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  • 診立て Ⅰ

    「先生のお診立ては?」

    患者さんが一番知りたいのは、そこである。

    これこれこういう説があります。とか、こういう考え方も出来ます。というものは、どうでもいい。

    「お前は、どう思うのか?(=お前に任せていいのか?)」

    臨床家は、常にこの問いを突きつけられている。

    橋本敬三は、治療者のこのストレスを軽減した。

    操体においては、それぞれの役割分担が明確になっている。

    操者は、修復コースに乗せる事、患者は、感覚をききわけ、味わう事、後は、からだが治しをつける。

     

    2017年秋季東京操体フォーラムは、2017年11月23日(木)に開催致します。

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  • 「ミタテ7 ~多面性の持つ~

     七日間、自分が思っている「ミタテ」について書いてきましたが、最近特にこれを行う中で強く感じていることは「多面性」を持って見ていくことの大切さです。

     

    現在自分が取り組んでいることも、また違った方向から見てみると違った答えが出てくるということです。

     

    一つの概念に縛られると自分のやっていることの可能性も閉ざされてしまいます。

     

    今回のテーマも「多面性」を持って見ていくと、自分のやっている臨床の可能性も広がっていき、また自身の生き方も様々な可能性が見出だせていけるように思います。

     

    これは私達臨床家だけでなく、皆さんにも共通して言えることではないでしょうか?

     

    一週間、どうもありがとうございました。明日からは半蔵さんが担当致します。

     

    お愉しみに。

     

     

  • ミタテ6 ~元の元を診る~

    現在、診立てを行う中で一番大切にしているのが「指導」をいかに取り入れていくかということです。

     

    治すことまで関与せずにクライアントの病の根底にある元の元を正していくには「指導」が必要不可欠になります。

     

    「指導」を取り入れていくということはクライアント自身の生き方、生活の中にある間違いを正していくということです。

     

    しかしほとんどのクライアントは「指導」をしても、それを実践しない人が多いことも現状の問題としてありますが、そういった問題点を改善し生き方そのものを変えていく臨床が出来るのが現在の操体です。

     

    そこでポイントになってくるのが「感覚」なのだと思います。

     

    その感覚もクライアント自身がからだを壊す原因となった「思考から聞き分ける感覚」ではなく、「正しいからだの使い方、動かし方から聞き分けてくる感覚」をからだに通すことで自ずと生き方も変化してくるように感じています。

     

    橋本敬三先生は晩年「動きよりも感覚を重視しなさい」と言われていましたが、その意味もまだまだ奥が深いように思います。

     

     

  • ミタテ5 ~自由な発想で診立てをする~

    最近は触れない臨床を行うことがあります。

     

    「そんな臨床が出来るのか?」

    と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に患者の中には「からだに触れられることで壊されるのではないか」という恐怖心を持っている人もいます。

     

    そういった人達が治っていくことの「手伝い」をする診立て、治療が出来るのが操体の凄いところでもあり、それには「使えるものは全て使う、活かしていく」という発想力も必要になってきます。

     

    それは普段私達の身の回りにあるもの、生かしてくれているもの、言葉や呼吸、もっと言うならば空間そのものを臨床に活かしていくという当たり前といえば当たり前の自由な発想です。

     

    そのような捉え方、発想をしていくと、患者を目の前にした触れる臨床も目の前にあるものに捕らわれずに患者のからだを素直に向き合うことが出来ます。

     

    そして自身の生き方においても自分の中にある「楔」を外すことにも繋がってくるのです。

     

    「当たり前にあるものを自然に活かしていく」

     

    こういった捉え方はこれから先の自身の人生、また臨床においてもとても大切なことであり、私達が目を向けなければならないことだと思っています。

  • ミタテ4 ~囚われない 惑わされない 執着しない~

    臨床においても、生活空間においても「ミタテ」を行う中で最も注意していることは自身の経験や成功例をそのまま当て嵌めないようにすることです。

     

    つい、ある一定の成果、結果が出た成功体験があると、それを次に同様のケースがあった時にそのまま同じことをやってしまいそうになりますが、それで痛い目に遇ったことが何度かありました。

     

    機械を相手にすることなら取扱い説明書を見て対応していけば良いのかもしれませんが、人と向き合う仕事、特に私達操体の臨床家は「感覚」という常に変化するものと向き合う以上は常にその変化に対応出来るようにしなければなりません。

     

    そういったことからも臨床では「こうすればこうなる」という方程式のような捉え方をせずに「ありのままを素直に受け入れていく」感性が必要なことだと思います。

     

    それを出来るように日々自身の生き方の中で「間に合う」程度に「物事に囚われない、惑わされない、執着しない」ようにしています。