カテゴリー: 瀧澤 一寛(たきさわ かずひろ)

  • からだへ④

     

    からだへ

     

    周囲に広がる空間を感じながら作業ができると、うごきが軽く、息もしやすい。

     

    皮膚感覚を介して、あなたの外側に広がる空間と、あなたの内側に広がる腔󠄂間が調和しているような、そんな感触さえあります。

     

    そのような一日の終わり、涼しくなった風に吹かれたり、赤々と沈んでいく夕日を見ていると、あなたをとても身近に感じるのです。

     

    あなたを介してとどく生かす力のはたらきにふれているからなのかもしれませんね。

     

    あなたのリズムと重なっていると、不思議とここに在っていいという安心感が湧いてくる。

     

    それは何とも比較できない絶対的な生の感触だとおもうのです。

     

    あなたと共に自然でありたいけれど、まだまだ不自然になってしまうこともあります。

     

    それでも、あなたの声がとどいていることを自覚しながら、新たな一日を迎え続けたい。

     

    いつもふかい感謝です。

     

  • からだへ③

     

    からだへ

     

    暑い日が続いていますが、時折吹く風に癒されています。

     

    作業をしていても、そのことにふっと意識が向く瞬間は有難いものですね。

     

    そんなときは、刻む時間から解放され、時間とは違った「ながれ」を感じとっているのだとおもうのです。

     

    「ながれ」といえば、何か作業をしているとき、すっと動けていることがあります。

     

    作業そのものに意識が向いていないわけではないけれど、思考せずに動けている。

     

    筋肉を使って動いている感触とはまるで違って、「うごき」が軽いのです。

     

    うごきが軽いと感じているときは、背中が解放されて、膝や腰に負担がかからず、息もしやすい。

     

    すると、不思議なことに周囲の空間がより身近に感じられたりもするのですね。

     

    風が吹いていなくても、風を感じているような皮膚感覚といったらいいのでしょうか。

     

    それも、あなたの左右で感じ方が全く変わるのも、とても不思議です。

     

    こういったことを感じているとき、「ながれにのっている」感触があるのです。

     

    あなたのリズムより、速くもなく、遅くもない、ちょうどいいリズムで動けている。

     

    それは、あなたと重なっているということなのでしょうね。

     

    いつもふかい感謝です。

     

  • からだへ②

     

    からだへ

     

    あなたのリズムより、速くもならず、遅くもならず、同じリズムでいられるときは、作業をしていてもあまりストレスは感じないものですね。

     

    むしろ、心の余裕が生まれるようにも感じます。

     

    先日のように、はやる意識が先行し、あなたを置いてけぼりにしてしまうと、息がしづらくなったり、体力が消耗するだけでなく、心の余裕がなくなるのを感じます。

     

    時間に追われているときは、意識できる範囲も狭まってしまうのですね。

     

    そんなときは、あなたの声だけでなく、あなたを介してとどく生かす力のはたらきをも、感じとれなくなっているのだとおもうのです。

     

    作業自体は予定どおりに間に合ったとしても、ほんとうに大事なことは失われてしまう。

     

    ほんとうに大事なことは、あなたと共に感じとっていくことで、確かな感触として深めていけるのだと、あなたは教えてくれますね。

     

    そして、生かす力のはたらきを感じとりながらはたらくことにも、悦びはあるのだということも。

     

    いつもふかい感謝です。

     

  • からだへ①

     

    岡村さん

     

    「間に合っている」ことの考察と、その真摯なメッセージ。

    一週間ありがとうございました。

     

    引き続き、テーマはフリーで瀧澤が担当します。

     

     

    からだへ

     

     

    いつも真摯に向き合い、あなたの声を素直に聴いていたいとおもっていますが、時折、あなたから離れてしまうことがあります。

     

    急に気温の上がった先日も、そんな一日でしたね。

     

    うだるような暑さの中、そのことに気づいたのは、ずいぶんと呼吸が浅くなってからでした。

     

    鼻腔がつまり、おもうように鼻で呼吸ができず、しまいにはあえぐような口呼吸に。

     

    足取りは重くなり、いつも以上に体力を消耗しましたけれど、暑さだけが原因ではなかったとおもうのです。

     

    作業を早く進めようとはやる意識が、いつの間にか、あなたを置いてけぼりにしてしまった。

     

    はやる意識が先行すればするほど、あなたとの距離は広がるばかり。

     

    それをみかねたあなたは、呼吸をとおして教えてくれたのですね。

     

    あなたとわたしの関係が崩れ、不自然な状態になっていることを。

     

    呼吸の変化を感じとりながら、うれしくなったのです。

     

    自然であることだけでなく、不自然なこともまた、あなたと共に感じられるのだと。

     

     

    いつもふかい感謝です。

     

  • とどく⑦

     

    じぶんの意識がはやるとき、

     

    からだのリズムとかさならない。

     

     

    からだをおいてけぼりにしていると、

     

    生かしてくれているはたらきには気づけない。

     

     

    大切なことは、覚えることより、気づくこと。

     

    己の土壌に育ちはじめた確かな手応え。

     

     

    これがいいとおもうには、まだまだだけど、

     

    その感触を、ゆっくり、ていねいに迎え入れつづけたい。

     

     

    生かしてくれているはたらきは、

     

    ちゃんとからだにとどいているから。

     

     

    一週間ありがとうございました。

     

    明日からの寺本さん、どうぞよろしくお願い致します。

     

  • とどく⑥

     

    そんなことを言うために、生まれてきたのかと、

     

    かなしむ言葉がいる。

     

     

    わたしの口には、二枚の舌がある。

     

    ときに、器用に言葉を操ろうとする。

     

     

    けれども、このからだには、皮膚には、

     

    ほんとうをとどけようとすることばがある。

     

     

    そのことばの感触に、素直にふれていく姿勢が、

     

    信念なのではないかとおもえてくる。

     

  • とどく⑤

     

    隔てていたものがなくなって、

     

    すっと、迎え入れられているときの感触を、

     

    気づいてさえいないであろう、呼吸やうごき、圧の感触を、

     

    大切にしていく。

     

     

    それが、ひとつの記憶となって、

     

    あるとき、表現されていることに気づいたとき、

     

    記憶もまた、からだに、皮膚に、息づくものなのだと、

     

    うれしくなる。

     

  • とどく④

     

    天が近い、地が近い。

     

    遠い、というよりも、気にもかけてこなかったことと、

     

    つながってくるからだのうごき。

     

     

    じぶんのうごきから、からだのうごきに変わる感触を大事にしていると、

     

    重力も、ひかりも、空気も、水も、土も、みんな、じぶんごと。

     

     

    じぶんからからだになると、じぶんごとになる不思議。

     

    今まで、隔てていたものは、なんなのでしょう。

     

  • とどく③

     

    何も感じていないのではないと、

     

    ここから、気づいていくのだと、

     

    素通りしていた、からだのこえにも、

     

    生かしてくれているはたらきにも、

     

    息とどきたい。

     

     

    おかえりと、一つにかさなるところ。

     

    ただいまと、還ってこられるところ。

     

     

  • とどく②

     

    ふれているだけなのに。

     

    そう言われるときは、いつも、

     

    ふれているからこそ、とおもっています。

     

     

    わたしを生かしてくれているからだの皮膚に、

     

    生きるよろこびにつながる記憶の感触。

     

     

    息がしやすいと、からだがききわけ、吸気でふくらむ。

     

     

    ふれているからこその、息ものなのです。