二日目

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『体操がからだの動きにおいて、筋肉と骨格(いわゆる運動器)によって起こる外側にあらわれた大雑把な形の変化にのみ注意を向けるのはおかしなことなのである。すなわち、人間の動きを問題にするときは、中身の状態をこそ問題にすべきなのである(中身が同じ状態で動くのは機械の動きであり、機械はそれ故に意味をもつのであるが)。骨や筋肉の内部の微細な変化や、複雑でダイナミックな内臓の動き(脳の中身ももちろん内臓である)、神秘的で具体的でもある体液(血液・組織液・涙……)や体気(呼吸気・皮膚呼吸・発汗・げっぷ・おなら……)の変化・流動にこそ着眼しなければならない。それこそ人間の動きにとって本質的なものというべきであろう。』
「原初生命体としての人間」(岩波現代文庫)31P