カテゴリー: 岡村郁生(おかむらいくお)

  • からだと自然を考える

    今週1週間ブログを担当します岡村です、よろしくお願いいたします。

    テーマは、引き続きフリーです。

     

     

     

    第1日:鍼灸接骨院二十七年目でも戸惑う話

     

    患者さんの「具合が悪い」部位の訴えに、

    こちらも戸惑うことがあります。

     

    「普段の動きのなかで、不自然なことをして歪んだのでしょうね」と言えば、

    「そんな適当なことを言わないでほしい」と苦笑されることもありますし、

    さまざまな病院での「診断名」を教えてくれることもあります。

    (たとえば「骨端症」や「鵞足炎」、「ベーカー嚢腫」など)

    しかし、その名前を与えられても、いちばん確かなのは本人の実感です。

     

    自分の「からだ」が不調であるという声を、頭ごなしで決めないで、

    まずは、そのまま潔く「からだ」主語で、深く受け止めることが大切なのです。

     

     

    不調の正体はどこに?

     

    では、なぜ具合が悪くなるのか。

    それは「からだの基礎構造」が少しずつ崩れてくるからです。

     

    本来、人のからだにはしっかりとした基礎構造があります。

    でも、それが歪み始める。

     

    「正」という字の頭に「不」をつけると「不正」になるように、

    最初は整っていた構造も「不整」になって「歪んで」くるのです。

     

    すると当然のことながら、からだのどこかに不具合が現れてきます。

     

     

    今日のまとめ

     

    診断名やラベルにとらわれず、本人が感じる「不調の声」を大切にしましょう。

    明日は、からだの基礎構造に生まれる歪みと不調の関係を掘り下げます。

     

     

     

    2025年秋季東京操体フォーラムは11月24日(月)勤労感謝の日振替にルーテル市ヶ谷センターで開催致します。

    テーマは「解禁・新重心理論」です。おたのしみに。

  • 操体感随想⑦

    (続き)

    バランス制御。

    生体の調和システムを読み解く。

     

    操体の哲学思想の根本。

    すなわち橋本敬三医師の「バランス制御」。

     

    生体が生まれながらに備える、

    調和システムの理(ことわり)。

     

    生命活動エネルギーの自然な流れ。

     

    「からだ」と「環境」は、宇宙の調和。

     

    それが「操体」の真髄ではないか。

     

     

    そのために必要なのは、価値観の破壊。

     

    想像的破壊、イノベーションではなく、

    破壊的創造からなのである。

     

    縛り囚われた呪縛に気付くこと。

     

    大気と肉体の、

    マクロコスモスとミクロコスモスを結ぶ。

     

    環境を、愛の絆として認識し、

    吸気の呼吸を通して、受け入れていたこと。

     

     

    気づけるかどうかが、切り開く鍵。

     

    生命に最も不可欠な「真理」ではないか。

     

    空気を描く。


    「息こそ、環境と生命を結ぶ絆」

     

    快い暮らしを伝え、共感を育む。

    年齢に囚われず恐れず挑戦する。

    「からだ」のリズムを感じられる。

     

    ゆっくりと「からだ」に触れる。

    ゆっくりと丁寧に、触れ合うこと。

     

    皮膚を介して一体となる実感こそ、

    共鳴するつながりを教えてくれる。

     

    空に尊きを舞い、こころに輪を描く。

    そのとき、真理の十字架は立ちあがる。

     

    問題が起きたとき。

    誰かが損して、

    誰かが得をする不均衡ではない。

     

    誰も傷つけず、

    みんなが潤う答えは用意されている。

     

    その珠玉の教えは、

    からだを通して感じる快適感覚そのもの。

     

     

    ということで、

    一週間の随想のお付き合い、感謝致します。

     

    明日からは、瀧澤副実行委員長の登場です。  

    お愉しみに!

     

     

     

     

     

  • 操体観随想⑥

    (続き)

    「黙祷をお願いいたします」

     

    黙祷。

     

    作法を通して人間に、こころは宿る。

     

     

    人権とは、深い思いやりの心から生まれる。

    思い遣りの欠如からは生まれない。

     

     

     

    インドには、

    人間を「海の波」にたとえた話があります。

     

    「私たちは大海から生まれた

     “”のような存在。

     波だけを自分と認識すれば

     流れを失い孤立するが、

     海の一部と気づけば、

     内側から無限の力が湧き出し、

     生命は響き合う

     

     ヨーガが説く宇宙エネルギー「プラーナ」も、

    東洋医学の「気」も、目に見えない働きその

    ものを重視します。

     

    現代科学が、物質世界の法則解明に邁進する

    一方で、東洋思想は、見えないけれども流れ、

    働いている動きの感受性を大切にしました。

    ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー

    海の波のたとえ

     

    宇宙を海にたとえるなら、

    その海底はあらゆる根源が息づく場所。

     

    私たちの意識は、深いところで一つに繋がる。(集合的無意識=ユング)

    やがて根源が息づいて顕在化するとき、

    竜宮城のような世界も現れるのかもしれない。

     

    その海底から無限の智慧を引き出す、まるで

    「打ち出の小槌」は、快であり、感謝。

     

    生まれながらに救われているという概念。

     

     

    閑話休題。

     

    書籍を紐解けば、

    橋本敬三医師の「息」指導とは、

    寝る前の「腹式呼吸」でした。

     

    日の終わりに、ゆっくり長く吐ききる数分間の、腹式呼吸タイムを設けなさい、と。

     

    ただ、空間の大気環境から受け取る。

    実践し「からだ」に「ありがとう」を伝える、

    サムシング・グレートとの「息」交換。

                         

    故に、「息」=「呼吸」とは言えない。

    そこに「吸気」と「呼気」にメッセージ性を、

    「呼吸」を感じるか「息」を感じるのか。

     

    昨日は分からなかった事、

    気付けなかった事を見つける愉しさを大切に。

     

    真摯に「息」を受けて有り難く継承して、

    橋本敬三先生の遺志を、成し成さんと検証し、

    改めて認識して辿りついた真理であり、

    人は、作法と形式を尊び、倫理になる。

     

    自然法則の応用貢献に期待して頂きながら、

    自然法則の応用貢献そのものだったのです。

                                     (続く)

  • 操体感随想⑤

    (続き)

    基準は、「希望」の側に立っていること。

     

    「スイッチを入れる方法は確かにあり、

    その一歩は人生の変容を始める」

     

    実践してみよう

     

    目線で空を見上げよう。

    ゆっくりと雲を眺め、星を眺め、

    宇宙空間と自分をつなぐ「感覚」で、

    重心の意識を吸い込もう。

     

    実践してみよう。

     

    重力が示す「エネルギー不変の法則」を、

    生活のなかで、座り・立ち・歩くことにも、

    今から感じてみよう。

     

    空間を、重力の本質を、「からだ」本来の

    「全体一体一つの総和」で感じてみよう。

      

    実践してみよう。       

    短時間でも深く呼吸し、

    内なる声「からだ」の体腔内の振動を、

    皮膚で、耳奥にある重力感覚の名残に、

    耳を澄ませて受け取ろう。

    空間に満ちる大気を、

    吸い込める情報として受け入れよう。

    呼吸をゆっくり深く、からだの皮膚感覚で、

    「流れ」を内から「動き」を受けとろう。

     

    実践してみよう。

    片脚立ちで重心を支えてみる。

    ふらついても構わないから、今のからだの

    バランス現象を、左右の軸を感じてみる。

    重力にも能力、その適性があり、

    その適応力が故に「心」はあり、

    からだは、感覚で受けとることが出来る。

     

    気づかなければ、

    見えなくとも、ある感覚の視界を閉ざすだけ

                     (続く)

    故東本昌平氏RIDEX

     

     

  • 操体感随想④

    (続き)

    「重力」とは物理学的に「空間の歪み」です。

     

    この巨大エネルギー貯蔵庫の全貌が解明される

    のは、もう少し、先の未来かもしれません。

     

    「不文律的な判断基準」とは、いったい。

     

    ですから、今からその想いを受けとりたいのです。

     

    重力の「心」という適性を感じるように、

    できるだけ遠くの一点に馳せるのです。

     

    生活の中心にガッチリ固まって縛っていた、

    社会常識のフィルターを外して観るように。

     

    生命が共有する、生命感覚を置き去りにして

    いたこと。人間だけを特別視して、宇宙から

    切り離していたこと。

     

    「からだ」を置き去りにしていたから、

    時と重力の狭間で不安定を感じている。

    つまり、不安とは囚われではないか、と。

    素直に想いを馳せ、不自由に囚われていた

    「からだ」に纏ってしまったフィルターを、

    外してみるのです。

     

    すると、共鳴して共振したからだには、心へ

    繋がったメッセージも伝わってきます

     

    社会の在り方、現代の共生社会に必要なのは、

    過去に言われたような、人種の「るつぼ」的ではなく、

    それぞれの味わいを認め、

    個性を活かした共生の「サラダ」的な未来でしょうね。

     

                    (続く)

  • 操体感随想③

    (続き)

    心・からだ・宇宙の不可分性。

    重力の真実 ~マクロとミクロの一体感~

     

    古来、東洋では人間を、

    大宇宙(マクロコスモス)から分離できない

    小宇宙(ミクロコスモス)と捉えてきました。

     

    私たちの「心」と「からだ」と「宇宙」は、

    不可分で、その証明となる「重力」により

    繋がっている「流れ・動き」は、宇宙空間に

    保存される「エネルギー不変の法則」に伴った

    変化になっているようです。

     

    故に相対的な観念に止まらず、絶対的であり、

    全て貫通されている、バランス現象そのもの。

     

    重力のエネルギーも共生に繋がっていて、

    その繋がりを感じるには、努力が必要です。

     

    まだ名前のついてない『倫理』みたいなもの。

    それは、いったい。

     

    そもそも、大宇宙の空間には計り知れない

    エネルギーが満ちています。

     

    宇宙にも貫通される重力は目に見えない。

    その流れと動きは、マクロコスモスと一体で、

    ミクロコスモスである私たちをつなぐ鍵です。

     

    ですから、これから操体を学び、これからも

    操体を学び続けるならば、「重力と重心」に、

    より一層注目しておいて欲しいのです。

     

                   (続く)

     

  • 操体観随想②

    (続き)

    老いや死は重く感じるテーマではあります。

    しかし誰もが平等に老い、必ず死は訪れます。

     

    では、加齢しても自由に選択できる、その役割とは、いったい何なのでしょう。

     

    それは、未来を生きる希望を伝授すること、

    指導できることではないでしょうか。

                          

    加齢はしても、希望を抱き、志ある人は、

    「サムエル・ウルマン」の青春が如き意識にあ

    り、若い命にも共鳴を呼び、共感し、伝達可能

    な良心を通じて、未来志向を生み出します。

    青春とは

    青春とは

    Amazon

    日々の暮らしで悩みを解消し、

    生かされている有り難さを感じることも、

    生まれながらにして、感覚として伝授できてこ

    そ、味わえたから、伝えることのできる「快」

    なのです。

     

     生・老・病・死を超えて、つながる。

     

    学び続けることで解放される。

     

    本質的な意識変容が当然のように起こる。

     

    それこそが「操体」を継承し、

     

    自然法則の応用貢献を成し、

     

    指し示していける道なのです。

     

                   (続く)

  • 操体観随想①

    今週のブログ担当は、実行委員の岡村郁生です。

     

    テーマは、「操体を通し、宇宙との繋がりを

    見つめ直す視点」として、綴って参りますので、

    一週間どうぞよろしくお願いいたします。

     

     

    AI科学技術の飛躍と私たちの分離感

     

    「操体法」創始者である、橋本敬三医師が現役

    だった頃から、もうすぐ半世紀。

     

    現在、科学技術は飛躍的に発展し、想像できなかった情報的な豊かさをもたらし、人工知能=AIの進化は、更に拍車をかけています。

     

    現代は、インターネット・スマートホンの普及により、情報は瞬時に届き、出かけずとも世界中と繋がる便利な時代となりました。

     

    しかし、半世紀前の日本には珍しかった核家族は多く、共働きは当たり前、少子化に高齢化は進み続けており、身近に「老い」と「死」に遭遇できる機会は激減してしまっているのです。

     

    ここで、想像して欲しいことがあるんです。

    それは、老いし、死を迎える役割が何だったのか、誰もが平等に老い、死と向き合うのはあたり前だったことを。

     

    現代のメンタルストレス社会、青少年の不登校増加、理由の漠然とした将来の不安、独居世帯の孤独、等々。

     

    食で例えるなら、24時間営業のお店は増えて、以前より豊富に食べ物が溢れていても「あぁ、おいしくって幸せ」という実感は薄まっているように感じませんか。

     

    その解決策に出来ないか、と考えてみたのは「生かされている」役割を伝えていくこと。

     

    日々、人間味ある生活を味わい、その実感をいただいても、素直に感謝することを、忘れていないだろうか、と。

    定刻で動き、この時間だからと栄養補給するだけの食事、まるで、ロボットにガソリンをいれたり、脳に充電するだけのような、「食」をしてはいないでしょうか。

     

     

    南アフリカ共和国、初の黒人大統領、

    ネルソン・マンデラ氏の語った言葉。

    「わが魂の指揮官になる」。

     

    普段の日常。

    「魂」から響き、伝わる意識で動けること。

    内なる「からだ」の声を、空間からのヒビキを、無視してもなぜ、気にならなくなっているのでしょうか。

     

     

    それこそ、このままではいけない。

    自分たち本来の、生命の本質に適った生き方を伝えたい。

    もう、私たちは、この問いに、真摯に向き合わなければいけない。

                                        (続く)

  • 共生を通して「間に合う」状態へ還す臨床⑦

    治すのではなく、響きあう。

    生命は、“交流”の中で調和されている。

     

    では、「間に合うからだ」の状態をつくるためには、どのような臨床が必要でしょうか?

     

    答えのひとつは、「刺激的なものに気付き、接触を本来の目的とする」のです。

     

    つまり、「治す」ことをやめ、

    「交流」を大切にすること。

     

    パターン化された一方向的なやり方でなく、双方向の即時的なフィードバックがある関係性。

     

    それが体にとって自然であり、「間に合っている」と体が教えてくれる方法です。

     

    呼吸を通して認識されるからだの変化──。

     

    硬く縮んだものが緩み、姿勢が変わり、感覚が戻り、破壊されそうだった器質や機能は蘇る。

     

    そこには、囚われや執着から解放された生き方も生じてくれるようになっているようです。

     

    60点では間に合っていなかった。

     

    本当は、100点を目指したときに初めて「今の60点」に気付く感じがある。

     

    地球に存在する重力、足裏が受け取る反力、大気圧と天候変化、多種多様に繋がり合う生命の星の下で、満ちていくサーカディアンリズムといった「自然のリズム」と共にあること──。

     

    それこそが、間に合っている生き方であり、「生かされている」という実感を持つための方法なのだと想うのです。

    国登録 震災湖

    まとめ:自然のリズムと響き合うからだこそ、「今ここ」に間に合っているという実感を与えてくれるのです。

    そう間に合うように生かされています。

     

    ということで、一週間のお付き合いをありがとうございました。

     

    明日からは、滝澤副実行委員長の登場です。

    おたのしみに!

  • 「からだ」の要求と「無意識な反応」と臨床⑥

    本当に間に合っているとき、

    からだは「気持ちよさ」で繋がっている。

     

    からだの要求には、くしゃみや咳、鳥肌、吐くといった反射がありますが、それらとは異なり、「あくび」は“気持ちよさ”を伴う、無意識の反応です。

     

    あくびは、脳の温度を下げ、眠気を抑え、身体を目覚めさせます。

     

    そのとき、私たちは自然にからだを伸ばし、緩ませる動きをします。

     

    これはストレッチとは異なる、より根源的な調整行為であり、皮膚と神経系、内部組織のつながりを整える作用があると感じています。

     

    生命には振動があり、その周波数が体内のリズムを作り、調和を生み出しています。

     

    宇宙実験でも、振動のない空間では細胞分裂が止まるが、細胞を「揺らす」ことでその働きを取り戻すことができた、という結果が示すように、揺れ・振動こそが「間に合うからだ」の鍵なのではないでしょうか。

    まとめ:生命の振動に耳を傾け、からだの自然な要求に従うことで、“間に合う感覚”は還ってくるのだと想うのです。

     

                   (続く)