投稿者: karib_sotai

  • 操体の器

     一週間担当させていただきましたが今日は最終日の七日目です。この一週間お付き合いをしていただきましてありがとうございました。この一週間も充実した日々を過ごさせていただきました。特に操体を学ばさせていただくようになってからは毎日が充実しているように感じます。今回のブログにも書きましたが、僕は農業・理学療法士の仕事・スポーツ・勉強と一日を時間一杯利用させていただいています。(家族には不評なのかもしれませんが・・・)やっている内容はバラバラに見えるかもしれませんが、僕の中ではすべて操体で繋げっているのです。農業やスポーツで実際自分のからだを動かし身体運動の法則を確信したり、動きからからだを考察したりしています。理学療法士としてリハビリテーション科では、患者さんのからだから気付きが生まれたり操体で学んだことを活かしたりしています。勉強の時間では統合と解釈の時間として、操体の講習で学ばさせていただいたことから日々の気付きなど文献などを使って自分なりに解釈したり考察したりと短時間でも作るようにしています。
     一日の全部を操体で繋げていくとビックリすることがあります。今までたた過ごしていた時間がすべて学びの時間になっているんです。例えば文献にしても、理学療法士になってから一度も開いたことのないような生理学のような厚い本も自然と開くようになっているのです。
        
     この写真2枚は職場にある文献ですが、家にもある文献を含めるとなかなかの文献の量になりますが、この文献が今になって活用されています。操体は今まで学んだことや日常の学びなどすべてを結びつけてくれるのです。
     操体を通して日常すべてのことが学びとなって自分のことが見直せています。これは自分と向き合っているということでしょうか。操体の基本理念である「息・食・動・想」は人間が生きていくのに必要不可欠な営みですから人のイノチとこれほど直結する学びはないのではないでしょうか。まさに「操体はなんでも入る大きな器」ですね。
     一週間慌ただしく過ぎてきましたがお付き合いありがとうございました。
     ありがとうございました。

  • 柔術・身体操作無料体験セミナー

    八月に入り、暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
    来る8月12日(水)、東京操体フォーラム相談役の平直行氏によるセミナーが行われます。
    場所は千葉県ですが、都内からも通いやすいところです。
    ご都合のつく方はどうぞご参加下さい。

    柔術・身体操作無料体験セミナー

    ■身体操作とは
    体を効率的に使うとすべてのスポーツ・格闘技に応用・貢献が出来ます。
    また、そこで手に入れた体は日常生活の充実と健康にも当然のように応用・貢献ができます。
    数千年の歴史と数え切れないほど先達の方々の知恵と工夫が武術には詰まっています。
    秋に備えてぜひご体験下さい。

    武術の根幹には殺活といったものがあります。
    自分自身の体を活かすことを学ぶこと、そして他者の肉体を活かし、慈しむことが武術の鍛錬の要諦を占めます。
    スポーツとは、まったく正反対の武術を是非、味わいにいらしてください。

    ■効用
    身体調整、不定愁訴の改善、すべての運動への
    怪我の予防とパフォーマンスアップ
    疲労回復、日常の充実

    ■参加対象
    強くなりたい方 健康に不安を抱える方 興味のある方 
    (全くの運動未経験者の方も大歓迎!)

    ■講師
    平直行
    大操体法研究所 
    東京操体フォーラム相談役
    格闘医学会アドバイザー

    ■日時
    8月12日(水) 14:00〜15:00

    ■場所
    ゴールドジム行徳千葉アスレチックセンター
    http://www.goldsgym.jp/news/news_detail.html?id=0000239

    ■お問合せ
    ゴールドジム行徳千葉アスレチックセンター
     TEL:047-390-3436(平日14:00〜22:00/日・祝10:00〜19:00)

  • 秋季東京操体フォーラム

    六日目です。よろしくお願いします。
    今週のブログ担当が終わりましたら来週からはじめようと予定していることがあります。それは11月22日23日に開催される秋季東京操体フォーラムの発表の準備です。僕は11月22日の午前中に45分間の貴重な時間をいただき「第一分析・第二分析・第三分析の反応について〜生理学からの考察〜」と題して発表させていただく予定です。そのスライド(Power Point)の作成をはじめようかと思っています。
    今回この題を選んだ理由としては、僕は理学療法士として整形外科(院長)内科(副院長)のあるクリニックに勤務しています。病院やクリニックで行う行為は根拠に基づいた医療(EBM)が求められ症状疾患を治そうとしています。しかし操体では「○○に効く」というものはなく、つまり症状疾患にとらわれません。しかも操者は治すことまで関与しないで治すことはからだにお任せなのです。ここだけ聞くと西洋医学では???となるはずです。
    楽を通し動きの可動極限でたわめて瞬間脱力をする第一分析、ひとつの動きに対して気持ちよさがあるのかないのか・味わいたい要求感覚があるのかないのかからだに聞き分け、要求感覚があれば十分に快適感覚を味わう第二分析、皮膚への接触から快適感覚を味わう第三分析について、生理学から説明ができないものかと思い無謀と思いつつまとめているというわけです。簡単に言えることは、第一分析は大脳皮質運動野を中心につかうのに対して、第二分析・第三分析は快適感覚を味わうことによって、大脳皮質感覚野を中心につかうことでα波が優位となり視床下部でβエンドルフィンというホルモンが分泌され副交感神経が優位に働くというからだの反応がおこります。快適感覚を味わうという行為にはしっかりとしたからだが治しをつける機序があるのです。
    というようなことなどをまとめる予定ですが、いろいろな文献を読んだりまとめたりしているのですが、まだまだ脳に関しては不明な所もありなかなか難しい分野に足を入れてしまいましたが、操体の効果を根拠に基づいた物にしていくために頑張ってみます。
    スライド(Power Point)の作成をする前からドキドキしています。
    ありがとうございました。

  • サプリメント

     五日目よろしくお願いします。
     僕が勤務しているクリニックでは、職員全員で勉強会が月2回おこなわれています。今この勉強会で話題になっている?のがサプリメントについてです。
     最近サプリメントをコンビニや薬局などいろいろな場で多く見られるようになりました。サプリメントを愛用している皆様はどのような基準で数多く出でいる中から選んでいるのでしょうか。また何種類のサプリメントを使っているのでしょうか。
     サプリメントを栄養補給目的で利用されている方も多いと思います。確かにサプリメントの栄養素は非常に高いことは知られていますが、過剰摂取についての報告が少ないように感じます。毎日同じサプリメントを飲み続けると、同じ高栄養素をとり続けるわけですから、かたよった栄養になることが考えられます。例えば葉酸赤血球や細胞の新生に必須。)の栄養素が多く含まれるサプリメントを多量に摂取することで、亜鉛の吸収が阻害される報告もあります。実際病院で処方された薬の効果を低下させてしまうこともあるようです。
     特定の食品を飲んでいれば健康になれると思い込む流行を「フード・ファディズム」というそうですが、このフード・ファディズムで幼児にサプリメントを与える保護者が増えているそうです。国立健康・栄養研究所の調査では幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%がサプリメントを幼児に与えており、その保護者の6割は栄養補給が目的と回答しているとのことでした。
     サプリメントについての意見は賛否両論だと思いますが、あくまで僕自身の考えを言わさせていただくとするならば、子供には食事で栄養をとるということを忘れてほしくないなぁと思いました。食事から学ぶことも多いはずです。食事の楽しさや味を感じたり、親の愛を感じたり、食べ物に感謝をしたり、食べ物から季節を感じたり、調理方法や、食材の名前、生産地などなど食事から学ぶことがたくさんあるからです。サプリメントでは何かを味わう・感じるということができないのです。
     サプリメント中心の栄養の摂取のしかたでは食欲も生まれません。食への欲はきっと違う形で欲をためることになるのではないでしょうか。操体の基本理念である「息・食・動・想」は密に繋がっているため、ひとつの営みが崩れることで他の営みもバランスを崩すことになる(同時相関相補連動性)負の連鎖が起こることが懸念されます。
     からだが喜ぶ食事を是非していただき、食のパワーはからだのチカラの源になるはずですから、操体の基本理念「息・食・動・想」のバランスを整えて充実をはかるためにも、今の自分の食についても見直してみることも大切ではないでしょうか。
     「とれたての野菜おいしいですよ!」
     ありがとうございました。

  • 足関節背屈

     今回のブログ担当も四日目となり中盤を過ぎましたが今日もよろしくお願いします。
     昨日に引き続きスポーツ選手を絡めてブログを書いてみたいと思います。
     僕は操体を学び始めてからスポーツ選手をみるとき、重心安定の法則を必ずチェックしています。ケガが多い選手や、フォームが悪い多くの選手の足の重心位置は小趾の外側にあることが多く見受けられます。(重心安定の法則では足は拇趾の付け根(第1趾と第二趾の間)を運動力点・運動作用点にするとなっています。)
     スポーツ選手にとってバランス能力はとても大切な能力のひとつですが、重心が不安定ではバランスに大きく影響を及ぼします。重心安定の法則を反している選手に法則を指導しますが、その中には足の重心が拇趾の付け根にかけることができない選手がいます。その選手の足元を能力をチェックしているとある共通点があるように思われました。 
     重心安定の法則に反している選手に、膝を伸展の状態で足を背屈してもらうと、内反ぎみに背屈をしてくる場合が多かったのです。
     
     この背屈は拇趾が利いているようにみえますが、拇趾の内側が利いています。本来は拇趾と第二趾の間が利かして背屈すると、足底は平らの状態となると思います。
     
     内反ぎみの背屈になってしまう原因を考えてみますと、腓腹筋の内側を含め下腿の内側の筋の短縮や長・短腓骨筋(下腿の外側で足外反の筋)力の低下が考えられます。スポーツ選手のトレーニングに加えながら重心安定の法則を指導すると、なかなか出来なかった選手も重心安定の法則を身につけることができました。
     その他にも拇趾の背屈ができない選手は走ったりジャンプの際に、拇趾と第二趾で蹴り出しが出来ずに、拇趾の内側でガニ股ぎみに蹴り出すようです。(またつま先をたててしゃがみこみができないような子も多いようです)拇趾がどれだけ背屈できるかチェックしてみてください。
     
     ここまで拇趾が背屈できないと、足底の長・短母指屈筋や足底腱膜の短縮が考えられます。
     身体運動の法則はからだの使い方・動かし方として身につけることも、動きのフォームを分析するにも、からだの能力が低下している部位をみつけることにも役立つのではないでしょうか。
     ありがとうございました。
     

  • 投球動作

     三日目よろしくお願いします。
     夏のスポーツとしてあげることのできるひとつに野球があがると思いますが、今日は投球動作でボールのスピードをあげるためのポイントを書いてみたいと思います。(実際はたくさん大切なことがあるのですが、今日はその中のポイント2つほど紹介したいと思います。)今日のブログに書くことを実際に実践した子たちが、投球フォームに変化が生まれボールのスピードがあがった子たちがいますので、参考してみてはいかがでしょうか?
     投球動作には?ワインドアップ期?アーリーコッキング期?レイトコッキング期?アクセレレーション期?フォロースルー期という呼び名があります。
     今日はアーリーコッキング期からレイトコッキング期の間の左足が地面について右肘が最大に後方に引いた状態(右投げの場合)のところでの大切なポイントを挙げたいと思います。
     
     この状態を弓矢に例えるとわかりやすいのではないでしょうか。
     弓をたくさん引っ張ることでスピードが出ます。そして矢を的にあてるために弓を安定させる必要があると思います。これが投球動作でいう上記の絵の位置だと考えています。
     ボールのスピードをあげるポイントとして、肘を後ろに早く・大きく引けるようなからだを作ることだと思います。
     ところが最近の子達は肉体改造ということが先行してしまい、ベンチプレスなどで大胸筋などのからだの前だけを筋トレして肩甲骨周囲筋のトレーニングができていないために、肘を後方に引く動作が遅くなりボールを前で投げようとするあまり、からだが前に突っ込んでしまったり、手投げになってしまうフォームで投げている子を多く見受けられます。またからだの前ばかり筋トレをしている子の特徴として、肩甲骨の動きが悪い状態の子が多いようです。操体ではからだの全身の連動をより大きく引き出すには肩甲骨の動きが大切とされますが、投球動作においても肩甲骨の動きがまた肩甲骨周囲の筋力が大切なのだと思います。背筋力とボールのスピードは比例しているというデーターも出ています。
     ぜひ肩甲骨周囲の筋や動きのトレーニングをしてみてください。肘を引く動作がスムーズになってくると思います。
     次にコントロールをよくするポイントですが、からだを安定させることです。ということは昨日も書きましたが、左足がマウンドに接地したときの重心安定の法則がポイントになってきます。
     僕がスポーツ選手に指導していることは、バランスのよいトレーニングと身体運動の法則をもとにフォームを指導するということです。フォームを身体運動の法則に基づいて指導することで、運動の可動性が大きくなったり、運動能率が良くなったり、運動疲労がすくなくなったり、無理のないきれいなフォームになったりします。
     身体運動の法則はすべての動きに適う法則だからです!
     簡単に投球動作の改善ポイントを紹介しました。ありがとうございました。

  • からだの使い方・動かし方

     二日目です!よろしくお願いします。
     昨日は農業の動きに身体運動の法則を活かしていると書きましたが、実際どのように活かしているのかを紹介したいと思います。
     身体運動の法則はすべての動きに適うわけですが、今回は草刈り機でのからだの動きについて紹介してみたいと思います。
     
     草刈り機は先にある円盤のカッターが左回りをしており、左から右方向へ振ることで草が刈れます。この時のからだの動きは捻転の動きになります。
     身体運動の法則に準じて捻転をおこなうと、拇趾の付け根を運動力点・運動作用点として(重心安定の法則)、からだの動かし方は左足に重心を移動させながら左捻転させます(重心移動の法則)。身体運動の法則に準じて捻転することで、胸椎での捻転となり腰椎には負担がかかりません。
     身体運動の法則に準じた捻転をした際の状態をレントゲンでみるとこうなります。
     
     腰椎には負担がかかっていないことがわかると思います。
     次は身体運動の法則に反して、左捻転の際に右重心をかけた状態でレントゲンをとるとこうなります。
     
     重心移動を変えるだけで腰椎の捻転と伸展が加わり、腰椎に大きな負担が生じます。
     身体運動の法則はすべての動きの使い方・動かし方を説いています。身体運動の法則を身に付ける・学ぶということは、日常生活・仕事・スポーツすべての動きに対して、からだに負担をかけない・故障をさせないための法則だと言えます。
    ブログを読んでいる皆様!身体運動の法則を学んでみませんか?
     きっとからだの使い方・動かし方が変わってきて、からだは喜ぶと思いますよ!
     ありがとうございました。

  • 自然の恵み

     今週1週間お付き合いさせていただきます。よろしくお願いします。
     皆様は夏をどのようにお過ごしですか?
     長野の田舎の夏はどこの家も(家の近所)農業最盛期です。長野県の高原の野菜といえば、レタスと野沢菜ですよね!僕の家ではトスレタスという品種を出荷しています。
     
     父母は朝3時からコスレタスを一つ一つカットします。そして僕は朝4時から合流して畑で日の出を迎えます。大自然の日の出は毎日違った美しさを見せてくれます。
     
     僕の仕事はコスレタスのカットした部分から白い液がでるのを、洗って箱詰め(1箱に12〜15個入れます。)をし、100箱を軽トラックに積むまでを作業してから、本業のクリニックのリハビリテーション科の仕事に向かう毎日です。
     
     皆から「大変だぁ〜」とのお言葉を頂きますが、農業は農業で楽しいんですよ!大地の恵みを直接肌で感じながら、綺麗な空気を吸って、自分の家で作った野菜など食の喜びを頂き、からだを動かし、精神は充実感に満たされ、操体の基本理念である「息食動想」が充実しています。ですが農家の方々は痛い所を抱えているのも現状です。僕の勤務しているクリニックにも多くの農家の患者さんが来院されます。
     なぜでしょうか?
     それは身体運動の法則に反したからだの動かし方・使い方をしているからです!身体運動の法則はすべての動きに適う法則ですので、法則に準じてからだを使っている分には大きな故障もなくからだを使うことができるからです。実際来院された農業をやられている患者さんの動きを確認すると、身体運動の法則に反したからだの動かし方・使い方をいています。
     僕も日々の動きを身体運動の法則に適うようにからだを動かし使っております。お陰様で操体を学ぶようになってからはからだの調子もよく、最近の生活は「息食動想」の個々の営みがバランスよく充実しているといえます。今まで人生を頑張って生きているように感じていましたが、「息食動想」のバランスがよく充実していると自然にすべてのことに感謝の言葉が生まれ、この大自然の中に身をおいていると、この命は生かされている命なんだと強く感じるようになりました。
    「息食動想」を充実させることは命を大切にして感謝していることに繋がるのかもしれませんね!
     ありがとうございました。

  • 見えるはずのもの

    子供の頃、なりたかった職業ってありますよね。
    「パイロット」とか「ウルトラマン」とか「歌手」とか「バレリーナ」とか。
    もっとも今の子供たちは平気で「公務員」とか言うらしいですが。

    僕が子供の頃なりたかったのは「黄八丈の糸を染める人」でした。八丈島に黄八丈という織物があります。その糸を染める仕事がしたかったです。小さい頃TVでやっていたのを観たのです。
    小さいおばあさんが出ていて、一人で糸を染めていました。後継者がいらっしゃらないのですね。そのおばあさんもお父さんから習ったそうです。
    黄八丈には黄色、鳶色、黒の三色がありまして、それぞれ違う染め方で染められます。確か黒だったと思うのですが、染めるのに泥の他に塩水を使うので、その塩水が大きな瓶の中に入れてある。
    その塩加減で発色が決まるらしいのですが、その按配をおばあさんはお父さんから叩き込まれたそうです。おばあさんは瓶の中の塩水にちょっと指を入れてぺろっと舐めてその塩加減をみる、これでよしとうなずく。
    もうそれを観て、ガキの頃の僕は感動しまして、大きくなったらあれをしようと思いました。
    あの頃八丈島に行くご縁があれば本当に職人になってたんじゃないかと思いますが、結局一度も行った事はありません。いつか行ってみたいと思っています。

    志村ふくみさんという染織家の方がおられます。染織家として人間国宝にもなられた方ですが文章家としてもいくつか賞を受賞されておられます。

    「自然の諸現象を注意深く見つめれば、自然はおのずから、その秘密を打ち明けてくれる。それは秘密などというものではなく、自分が何かに心をうばわれ、見落としている現象である。そのとき、心の篩(ふるい)の目が荒くて、重要なものを見落としてしまっているが、ふと気がついて、熟視し、思いをこらすとき、急速に篩の目が密になる。条理(きめ)こまやかになるということは、自然の中に瀰漫(びまん)している無数の粒子が、ある秩序のもとに統合されてゆくことであり、内なる光と外界からの光とが相呼応して、見えてくることでもあるように思われる。(中略)光が現世界に入りさまざまな状況に出会うときに示す多様な表情を、色彩としてとらえたゲーテは「色彩は光の行為であり、受苦である」といった。この言葉に出会ったとき、私は永年の謎が一瞬にして解けた思いがした。光は屈折し、別離し、さまざまな色彩としてこの世に宿る。植物から色が抽出され、媒染されるのも、人間がさまざまな事象に出会い、苦しみを受け、自身の色に染めあげられてゆくのも、根源は一つであり、光の旅ではないだろうか。(後略)」(志村ふくみ『色を奏でる」より「光の旅」)

    三浦寛先生が最近『色」と『光」のお話しをよくされますが、聴かせていただいて、どなたのものか分からない、うろ覚えだったこの文章を思い出しました。今回調べて志村さんの文章だと分かったのですが、ある境地に至った人というのは通じるものがあるんだな、と思いました。三浦寛先生は「篩の目を養う」と言われていましたが、見えるはずのものが見える、というシンプルなことも自然が相手なだけに、こちらの生き方、在り方が問われてしまうんだと思います。「生き方を問われている時、受け入れられる心を持っているのか、素直な心を養っていく心があるのかという品性が重要になる」という様なことを仰っておられました。人は往々にして間違う、それを素直に観ようとすることで自然に正してもらう。そうやって学び続けていくということでしょうか。僕は今まで自然の法則を見出すのには特別な資質が必要だと思っていました。三浦寛先生の姿を間近で観させて頂いていると、その資質とはどれだけそれを求める気持ちがあるのか、ということじゃないかなと思っています。

    一週間お付き合いくださってありがとうございました。

    色を奏でる (ちくま文庫)

    色を奏でる (ちくま文庫)

  • 「夏の思い出」

    私がまだ小学生の頃、夏休みと言えば

    決まって母の実家へとお泊まりにいっていました。

    母の実家は福岡県と大分県の県境に近い

    農村部にあり、じいちゃんとばあちゃんは

    農業を営んで暮らしておりました。

    じいちゃん、ばあちゃんの朝は早く

    僕が目が覚める頃にはとっくにおきて

    田んぼの手入れに出かけていました。

    私が何故じいちゃん達はそんなに

    早起きをするのかと訪ねると

    「陽の上らん内にやっとかんと

    昼間は仕事にならんけんね〜。」

    と笑って答えていました。

    その言葉の通りにじいちゃんとばあちゃんは

    昼前に帰って来て僕と一緒に昼ご飯を食べると

    縁側にござを引いて昼寝をするのが日課でした。

    陽の当たらない縁側は風通しも良くて

    最高のお昼寝スポットでした。

    陽が傾いてくるとまたじいちゃんとばあちゃんは

    愛車の軽トラックで畑に野菜を穫りに向かいます。

    今度は私もふたりの間に座って出発進行です。

    この時期は確かキュウリや茄子、トマトを

    作っていて、畑で収穫したものを川で洗っては

    町の市場に出荷するまでが午後の仕事でした。

    なんだか操体法の話とはかけ離れてしまいましたが

    じいちゃん、ばあちゃんとの生活は

    自然の流れに乗っかっておおらかに過ごせた

    気持ちよい思い出として今でも鮮明に残っています。

    最近、私がトマトをあまり好きではないのは

    ばあちゃんがおやつ代わりにもいでくれた

    真っ赤に熟れたトマトの味が本当に美味しくて

    スーパーで買って食べるトマトの味に

    違和感を感じてしまうからなのでしょう。

    写真はこのじいちゃんばあちゃんの娘の

    私の母が家庭菜園で作っている

    野菜たちです。

    実家の庭で活き活きと育っています。
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