投稿者: karib_sotai

  • 操体フォーラムinマドリッド その2

    フォーラムも2日目になりました。
    今日は僕らにも足趾や触診での出番があるので朝は緊張して目が覚めました。

    2日目の最初は三浦先生の足趾の実演から始まりました。
    客席から日本人の女性の方を呼んで、ステージ上で落とし、揺らし、揉みと足趾の操法が進んでいきます。
    被験者の方はとても素直な方で、操法の途中から、からだの無意識の動きがかなり大きく出始め、納めの時には快適感覚に声をあげて反応しておられました。僕は足趾の操法でのこんな大きな反応を見せていただいたのは初めてでした。三浦先生は足底の揉みもされましたが、操法が終わってもベッドで寝ている女性の反応はずっと続いていました。反応が落ち着いて来てから、女性ご自身がスペイン語で会場のみなさんに感想を述べられました。言葉はわからないのですが、どんな感覚を味わったのか詳細に語られていたのだと思います。
    スペインに来て思ったのは、このような感覚の表現がとても豊かなことです。日本に暮らしていると、きもちのよさについて丁寧に時間をかけて語り合うということはあまり無い事だと思います。きもちのよさに対する価値観が違うのかもしれません。
    その後三浦先生から、この反応についての解説があり、自分の意識の動きと、からだの無意識の動きの違いを説明されました。

    会場の方の反応はこの時点でも身を乗り出さんばかりでしたが、この女性がぜひ先生に日本語でお礼をとのことでお話しをされ、こんな幸福感は今まで味わったことが無い、ただただ本当に本当に先生に感謝する、と涙ぐみながら話されると、言葉はわからなくても、一緒になって涙を流す方が会場のあちこちに見受けられました。三浦先生ご自身も会場に「なんでこんなに涙が流れるのでしょう」と操法の途中からその感覚に涙が溢れてきたとお話しされました。先生も言われていましたが、あの涙は感情的なものとは違って、生命同士が触れあって共鳴するところから生まれる自然なものだと思いました。それは会場全体を包み込み、その場に居合わせた人達がみな共鳴するものだったと思います。僕自身もそれが生まれる瞬間に立ち会えたことに感動して涙が流れました。

    その後、参加者の方々に僕らが足趾の操法をさせて頂くことに。しかしふと我に帰ると、師匠のこれだけのものを見た後なので参加者の皆さんが期待しているものは、恐ろしくハードルが高いことに気が付き、チビリそうになりながらやらせて頂きました。今思い返すとやはり緊張していて穴があったら入りたいような気分ですが、それでも既に会場の空気がガラッと変わっていて参加者の方も受けてみたいと思って頂いたせいか、からだに触れさせて頂くと意外に安心してすることができ、皆さん無意識の動きを出してみたいという気持ちが強くあるのを感じましたが、からだが反応してくれているのがよくわかりました。
    その後も何人かの参加者がステージで足趾の操法の感想をお話しされましたが、みなさん丁寧に自分の感じたことを話しておられるように思いました。

    この後三浦先生がひかがみの触診について解説した上で実演され、何人かを触診されました、小野田先生も三浦先生に呼ばれてステージ上にあがり、逃避反応からひかがみの圧痛硬結がなくなることを確認する場面も。

    僕らもその後また参加者の方達の触診をしました。三浦先生はステージ上に呼んだ女性が自ら動くことでひかがみの硬結が無くなることも披露していました。1つ1つの説明に皆さんが本当に興味をもって聞かれていることがわかります。

    2日目は1日目より時間が短くここでプログラムは終了。その後修了書の授与、写真撮影などをしてひとまず終了しました。

    プログラムは終わったのですが、その後一部の参加者の方達とお話しをする時間が持たれました。
    こちらでは少人数でより生の声をお聞きすることが出来ました。とにかく皆さん熱心で、本当に操体の持っているものを求めておられ、それを理解しようとされていることがよくわかります。ここでも皆さん丁寧に自分の感じたことを話しておられました。恥ずかしいですが僕なんかは普段でもシドロモドロなのに、通訳の方を通して自分の思いを話すなんてことになると、だんだん自分が何を話そうとしているのかわからなくなり余計にシドロモドロでした。

    それに比べると三浦先生は突然「えー、この履物は」とやおらご自分の下駄を皆さんに見せて、この下駄にまつわる伝説(?)を披露され、皆さんの笑いを誘っていました。そして「この下駄が来年もスペインへ来たいと言っているが、いいですか?」と聞くと皆さん大喜びでした。

    こうして「操体フォーラムinマドリッド」は幕を閉じました。
    操体にご縁をいただいていつも思うのは、なぜかそこに関わる人達がとても熱くなるということです。それにしても今日は特に、そのことが言葉を超えて起こることなんだと感じさせてもらう1日になりました。

    6日目につづく

    山本明

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
    操体法東京研究会2010年秋季集中講座(全10回)を行います。
    11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
    2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。

  • 操体フォーラムinマドリッド

    マドリッド3日目はいよいよ操体フォーラムinマドリッドの1日目です。
    まだ時差ボケのフワフワした頭ですが、朝食を軽く取り(というより昨夜までの食べ過ぎで食べられない)、フォーラムの用意ですが、メンバーの皆さんは浴衣など衣装に工夫をこらしておられました。僕はといえば、そういうシャレた持ち合わせがないのでスーツを着ようと思っていたのですが、三浦先生が俺のを着ていいよと仰ってくださったので先生のお部屋にお邪魔すると、名前はなんて言うのか知らないんですが東南アジアイスラム圏の民族衣装というんでしょうか、とにかく観たことも着たこともないものでした。試着すると三浦先生はじめ皆さんに大ウケです。もちろんカッコイイと言う意味ではなく、オモシロすぎるという意味ですが(笑)。親には大変申し訳ないことですが、旅先のことでもあるし、皆さんの気持ちが盛り上がるならイイかという事で着させて頂きました。


    さて会場入りですが、入口にはもう沢山の人達が待っていてスゴい熱気です。日本でのフォーラムとは違う感触で否が応でも気持ちが昂ります。会場の中もざわめきでいっぱいです。カメラ、プロジェクター、スクリーンが設置され思った以上のスケールでした。小野田先生はじめスタッフの方々が周到な準備をされていることがよくわかります。

    いよいよプログラムがスタート。
    最初は三浦先生、畠山先生以下メンバーの紹介です。舞台に上がって皆さんにご挨拶をさせていただきました。この時は自分がどんな格好をしているのか忘れていましたが、なんだコイツはと思われたことでしょう(笑)。

    続いて畠山先生の講義「操体の歴史」です。
    仙台、伊達政宗公、慶長使節団、ダースベイダーから操体の歴史へ、快と楽の違い、第一分析と第二分析の違いなどのお話しが通訳を交え、英語の字幕とともに展開されていきます。福田画伯の絵ではみなさん大ウケでした。

    続いて三浦先生の講義。操体の哲学から第二分析の説明までお話しが展開していきます。通訳の三原さんも時にどう通訳していいのか困られながらお話しは続いていきます。

    メンバーの小代田さんが言われていましたが、向こうの方は表情が豊かで反応がとてもわかりやすいです。午前中の終わりにはいろいろ質問が出されましたが、表情からも頭の中が?でいっぱいになっている感じがよくわかりました。

    そこで午後最初は畠山先生をモデルにしての三浦先生の第二分析の実演からはじまりました。次々と行われる操法を見ての皆さんの表情はまだ???です。みなさんパッと見てパッとわかるものを期待して来られていたと思いますが、目の前で行われていることがあまりにシンプルに洗練されているので、そこで何が起きているのかを理解出来なかったのかもしれません。そこで畠山先生から操体の学びについてのお話しがあり、身体運動の法則、視診触診、動診操法の介助補助を学ぶこと等が説明されると、簡単にオイシイところだけを今日来て今日マスターして帰れる訳じゃないんだなということをわかっていただけたのだと思います、会場の雰囲気が変わったと感じました。

    つづいて三浦先生の身体運動の法則の講義です。
    重心安定、重心移動、連動の法則、目線・呼吸との相関性が実演とともに語られていきます。
    この時にはもう会場の方の雰囲気はガラッと変わっていて、1つ1つの説明に皆さんがだんだんと身を乗り出してくる感じになっていくのがよくわかりました。先生のジョークに笑いも生まれ、どんどん会場の熱気が高まっていきました。

    最初会場の皆さんも言葉の壁という様なものを意識されていたと思いますが、今日の数時間で言葉を超えて伝わるものを感じ取ろうとする気持ちが早くも生まれているのを感じました。
    僕にとってはなにより三浦先生、畠山先生の気迫に満ちた表情を見せていただいて、伝えることの素晴らしさ、厳しさを学ばせてもらう1日となりました。
    世界の人に操体を伝える、そういう日が本当に間近に迫っていると思います。

    1日目が終わり、三浦先生、畠山先生は今回参加された先生方と会食の為、僕らは別行動でスタッフの森脇さん、鈴木さんにマドリッドを案内していただきました。レアルマドリッドのスタジアムにも連れて行って頂きましたが、残念ながら今回のメンバーは皆サッカーに詳しくなくあまりその有難さを理解していませんでした。その後森脇さん行きつけのお店で食事、シードルやシーフードが美味しかったです。
    明日はフォーラム2日目。僕らも足趾の操法等で実演することになっています。緊張で眠れないかなと思いながらベッドに入りました。

    5日目につづく

    山本明

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
    操体法東京研究会2010年秋季集中講座(全10回)を行います。
    11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
    2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。

  • マドリッドの一日

    マドリッドでの最初の夜が明けました。昨晩は眠たくて眠ったのですが、これが時差ボケというのか、4時間ほどで目が覚めてしまいます。闇の中で今回の旅についていろいろ考えます。ここに今居る事の不思議さ有難さ、旅に出る前に考えていた事と今来てみて感じる事、まだ自分の気持ちがどう動いていくのか分かりませんが、日本に居た時とは全く違うものになっている事はわかりました。
    言葉も習慣も違う国へ来てはっきり感じるのは、からだの要求に問いかけるという在り方は世界中どこに行っても間違いないんだなという思いです。
    それにしても日本を出てからどれくらいの時間が経ったのかもう分からなくなっています。
    起きてみて気が付いた事ですが、朝でもなかなか明るくなりません。7時でも真っ暗です。夜更けるのが遅いので考えると当たり前なんでしょうが、朝食の時でもまだ暗かったです。
    それでもその時間には朝の通勤ラッシュが始まっていて、道路は車がたくさん行き交っています。暗いうちから仕事に向かう人達がいるんだなと思うと、最初に抱いたスペインの人達に対するイメージが変わってきました。そう言えば街を歩いていて感じたのは、スペインの人たちの親切さです。ちょっとした事でも声をかけて来てくれて教えてくれたりする(何を言っているのか全くわからないですが)事が何回かありました。
    小野田先生が仰るには、スペイン人は体力があるとのこと。夜遅くまで楽しんで翌朝は早いうちから仕事に向かうのですから、やはり体力が違うのかなと思いました。

    さて今日は小野田先生の心配りで仕立てていただいたバスでトレド観光です。肌寒い空気の中、マドリッドから約2時間の道程です。道すがらガイドの方がスペインの歴史についていろいろ教えてくださいました。学生時代驚異的な低偏差値を誇った僕としては、聴いた事があるなくらいしか理解できませんでしたが、この国が波乱に満ちた歴史を辿って来た事、そして今も変わりつつある事がわかりました。
    車窓からみる景色は遠くまで広がる大地と広い空、オリーブ畑、スペイン独特の風景です。スペインはとにかく空がきれいだなと思います。

    ガイドの方はスペイン人の気質について、いいかげん・怠け者のように言われるが、とにかく自分の事をまず大事にしてそれから人の事を考えるのがスペイン人で、それが僕らにはいいかげんに受け取られるけれど、慣れればこんな楽なものは無い、会社での上下関係も楽なものです。というような事を仰っていました。そういうもんなのかな。

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    トレドに到着すると石畳の旧市街を歩きながら、エルグレコの絵が描かれた教会、大聖堂等を見学しました。教会も大聖堂もさることながら、古い街にそのまま人々が生活していて、其処此処で垣間見える生活の風景がとても素敵でした。

    帰りは爆睡しながらマドリッドに引き返し、今度はプラド美術館へ。
    詳しくないですが、「あ、これ教科書で観たことある」っていうような絵がいっぱいで、とても1日で観れるようなものではありません。僕はスルバランの羊の絵と磔刑の絵が気に入りました。
    それにしても、絵のテーマのせいなのか、とにかく絵を観るのにもエネルギーが要ります。だんだんクタビレてしまって、終いには絵が目に入らなくなってしまいました。

    http://d.hatena.ne.jp/tokyo_sotai/files/IMG_0223.MOV?d=.mov

    その後プラド美術館の前の店で食事。世界的な観光地の前の店ですからツーリスト用の本格的ではないメニューなんでしょうが、
    それでも日本人の僕らはお腹がいっぱいです。

    さて観光からホテルに戻り、今度は日本大使館へ。三浦先生の講演です。
    橋本哲学から聴いている皆さんの意識の志向へと話しが及び、集まった皆様も最初は手軽なハウツーを期待されて来られておられたのかもしれませんが、途中から反応がガラッと変化して、先生のお話がみなさんに響いているのが感じられました。

    大使館の帰りに小野田先生の治療所の近くのレストランで夕食。
    スペイン人の体力についてはお話ししましたが、夕食もとにかく量が多くて味付けも濃いです。スペインに来て最初は、その食べ物だけが濃い味付けなのかなと思っていましたが、どこの店でも総じて濃い味付けになっています。塩味に限らず、酸味甘味も日本より濃いので味の振り幅が大きいです。そしてその量。

    日本の感覚で肉を頼むと「あの、、、、キャッチャーミットは頼んでないんですけど、、、、。」と言いたくなるような物体が運ばれてきます。これを夜の10時くらいから食べだして、その後12時過ぎからパーティーに行くと言うんですから、、、たいしたもんだスペイン人。

    8月の京都からの旅でも分かりましたが、睡眠不足と疲れがピークに近くなってくると、みんなで話していてもなんでもないことでオカシクて笑いが止まらなくなることがあります。日本を出てから何日か経ち、この日の夕食はテーブルの反対側で岡村王子が涙を流して笑っていました。後で聞くと僕にあだ名がつけられてウケていたとのこと。この頃になると他のメンバーにも公には口に出来ないようなヒドい名前がつくようになりました。これも旅でみんなの絆が深まっている証なのでしょうが、それにしてもヒドいので公表は差し控えておきます。

    師匠は明日からのフォーラムのため、早めにホテルへ。
    僕らが戻った時にも、覗いてみるとスタッフの方達が準備の最中でした。ありがたいことです。それを見て気が引き締まりました。

    明日はいよいよスペインでのフォーラムです。

    4日目につづく

    山本明

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
    操体法東京研究会2010年秋季集中講座(全10回)を行います。
    11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
    2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。

  • マドリッドへ

    旅の2日目は朝も暗いうちからスタートです。

    ホテルを5時に出てアタルチュク空港からイスタンブールに向けて飛び立ちました。約3時間の距離、1時間の時差があります。
    飛行機の中では、岡村さんに不思議なヨーグルトの話や何故この仕事をするようになったのかを聴かせてもらいました。旅をすると良いのはこういう話をふと出来ることにもあるんですね。
    いよいよマドリッドに到着。当たり前ですが、トルコからスペインに入ってみるとまるで雰囲気が違っています。空気の感じ、人の表情や動きがこんなにも違うんだなと思います。また世界は広く、いろんな場所があるんだなと感じます。
    早速空港を出てと思いきや、入国審査に手間取りました。入国審査はいつでも楽しいものではありませんが、この国のお役人やトイレの掃除のオバサンの動きを見ていると、この国の人は働き者には見えません。
    さて出口では小野田先生とスタッフの森脇さんが出迎えてくださいました。初対面の小野田先生は「えっ本当に日本人?」と思うほどスペインの雰囲気を漂わせていらっしゃいました。
    タクシーでホテルへ移動するタクシーの中では運転するオジサンのセレクトした音楽がスペインへ来た実感を盛り上げてくれました。

    先生方より一足先に着いたので、ロビーで森脇さんのお話しをお聞きしましたが、森脇さんは首絞め強盗にあったことで小野田先生とのご縁があったとか。みんなそれぞれ不思議なご縁でこの場所にいるんだなぁとあらためて感じました。

    荷物を解いてから小野田先生のやっておられる治療所と学校へと連れて行っていただきました。治療所の予想以上の大きさにビックリ。施術の為の部屋がいくつもあってワンフロアー全部が治療所です。インテリアも海外での日本人の仕事場という感じの独特なセンスでとても気持ちが良いところでした。またスタッフの方達もとても親切でにこやかです。それぞれ日本からのお土産をお渡ししました。すぐ近くの学校にもお邪魔しましたが、そこも小野田先生の気配りが感じられる素敵な場所でした。そうそう橋本先生と三浦先生の写真も飾られていました。
    フォーラムの準備や学校での指導についても小野田先生は熱く語られました。その姿を拝見して、スペインでのフォーラムが楽しみになるのと同時に、25年以上海外の地で指圧をされてこられたというのは、やはり簡単なことではなく、これだけのエネルギーが必要なんだなぁと納得しました。
    その後近くのレストランで食事。スタッフの森脇さんが「スペインは食べるものがいい」と言われていましたが、サラダやイカのフライのカラマリ、チーズ、ハム、ビールどれも美味しいものばかりです。
    知らないオジサンが店に入ってきて何故か小松さんにタバコをねだるという場面もありました(笑)。小松さんは何故かこういう方に好かれるらしいです。

    レストランから小野田先生の学校へ戻り、小野田先生をお待ちする間にお互い足趾の操法をやったりしました。海外で畠山先生に足趾の操法をするなんてなかなか感動的でした。

    小野田先生が来られたので、そこから地下鉄にのってマヨール広場へ向かいました。
    その道すがら気が付いたのですが、この街が大阪にとてもよく似ているのです。それは街の空気の感じというのか、雰囲気というのか、まぁ簡単に言ってしまうと治安の悪さということなんですが(笑)、人の気配は濃くあるのですが、それでいながら少し寂しいような悲しいような雰囲気が漂っています。一瞬大阪に戻ったかと間違えるような感覚がありました。自分でも意外でしたが、大阪に似ているということでマドリッドに親しみを持つとは思いませんでした。地下鉄の中の雰囲気も大阪にソックリでした。

    しかしマヨール広場の辺りに着くと雰囲気がまた変わります。古い石畳と石造りの建物の街並と行き交うたくさんの人の賑わいが街の空気を楽しいものに変えていました。9月のこの時期でもまだ日が暮れるのが遅いので夕暮れの雰囲気をゆっくり味わいながら街を歩く事が出来ます。この雰囲気で夜も長いんじゃ、つい遊びたくなるよなぁと納得しました。

    途中で寄った市場も楽しいところでした。野菜や果物、肉、魚、いろんな食べ物がとてもキレイに並べられていてつい食べてみたくなります。果物がおいしい土地なのか、いろいろなジュースがとても美味しかったです。

    その後はみんな寝ていないし少し遅いのでスーパーで買い物をしてホテルに帰ることに。
    スーパーに行ってみると、これがまた美味しそうなんですね。あんなものもあるこんなものもあると、すっかり興奮してしまいました。誰が食べるんだ位に買い込んだのでタクシーで移動する事に。
    僕らの乗ったタクシーは運ちゃんが欲を出して遠回り。ボラれましたが、そこは小野田先生と小松トラベルの活躍で解決。やっぱり言葉が通じない外国なんだなと思わせる一件でした。

    ようやくホテルに帰って一段落。三浦先生はさらに岡村さんたちとお話しをされていたようですが、僕は部屋に帰ってダウンしました。

    3日目につづく

    山本明

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
    操体法東京研究会2010年秋季集中講座(全10回)を行います。
    11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
    2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。

  • スペインへの旅

    お久しぶりです。山本です。今回も大阪からお送りします。一週間のお付き合いを願っておきます。
    今回は、スペインはマドリッドでの「操体フォーラムinマドリッド」に参加して一昨日帰ってきたばかりですので、時差ボケでモーローとしながらスペインへの旅で感じたことを書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

    スペインへの旅は、9月15日まず成田からイスタンブールへの飛行機から始まりました。
    メンバーのそれぞれが福岡、島根、大阪、京都、静岡、神奈川、東京と日本各地から成田に集合です。

    三浦先生は下駄履きで成田に登場(笑)。この下駄は、この時点で既に一部の人間には伝説の下駄でしたが、スペインへの旅で新たな伝説が刻まれるとはこの時思っていませんでした。謎の文字が刻まれています(笑)。

    成田からは11時間半、約半日の旅になります。旅慣れている方は何ともないんでしょうが。僕は海外への長時間の飛行機が20年ぶりくらいでしたので、それだけでもクタビレてしまいました。あの狭い席でシートベルトをして外も見えず窓も開けられず途中で降りることも出来ずに、ただただ出される食事を食べていると養鶏場のニワトリの気分とはこんなもんだろうかと思います。まだこの時は時差というものがどんな感じなのか実感していませんでしたが、からだのリズムがおかしくなっているところに何度も食事が入るので(畠山先生にお聞きしたところ万が一の遭難のためにハイカロリーにされているらしいです)、余計にオカシクなってしまうんですね。今回はトルコ航空でして、物珍しさもあり、勿体なくもあり、ついつい機内食を食べてしましましたが、余計にクタビレてしまいました。
    さてニワトリ気分でも一様人間なので、座席の前にはモニターが付いていて映画やら音楽やらゲームやら乗る人を飽きさせない工夫がされていますが、今回僕がずっと見ていたのは、今飛行機はこの辺を飛んでいます、というのが地図上に出るものでした。いつもは日本が真ん中にある地図しか見ていないのでヨーロッパ中心の地図を右端の日本から飛んでいく図をみるというのが新鮮でした。極東というのはこのことかと思います。みんな自分がいる場所を中心のものを考えているということなんですね。

    ウツラウツラしながらモグモグメシを喰いヨレヨレでイスタンブールに現地時間8時過ぎに到着しました。


    三浦先生の下駄の音がアタルチュク空港にカランコロンと響きわたります。ちょうど日本で柔道の世界大会が開かれていてトルコの選手らしき人達も一緒の飛行機だったのですが、大男たちがこの音は何だろうと辺りをキョロキョロ振り返っているのが可笑しかったです。

    日本から最初に降りたということもあってアタルチュク空港は、異国に来たという感じでした。日本人があまりおらずいろんな肌の色の人達がいろんな服を着て入国審査に並んでいます。僕は不審者顔なのか、以前の海外旅行で何回も入国審査に手間取った経験があるので最初の入国審査にちょっとドキドキしましたが普通に通れて一安心しました。
    翌朝すぐマドリッドへ飛ぶためそのままトランジット用のホテルに向かうはずでしたが、そこは異国のこと、なかなかデスクがわからず辿り着いても何人かわからないオバサンが何語かわからないけど散々ゴネていたりしてなかなかホテルに向かうことが出来ません。だんだん異国を旅してるんだなという気分になってきました。しかし今回の旅では我がメンバーに小松トラベルという特務機関が設置されておりまして、その活躍で様々なトラブルは迅速に解決されるのであります。ですので異国の夜の空港でなかなかホテルに辿り着けない場合でも、それを安心して異国情緒として受け取ることが出来ました。迎えの車の中も何語かわからない言葉が飛び交っています。

    http://d.hatena.ne.jp/tokyo_sotai/files/IMG_0043.MOV?d=.mov
    ようやく迎えの車に乗り込みましたが、ビュンビュン飛ばしているのにホテルにはなかなか到着しません。そのうち運ちゃんが道端の人に道を訊ねだしました(笑)。こりゃ大丈夫かいなと思いますが、もうこの辺が日本人の感覚と違うところで、向こうのみなさんノンビリしてるというかなんというか、キッチリするところが日本人とは違うんですね。呆れながらも感心しながらだんだん分かってきました。道端の店でヒマそうにTV見ながら店番してそろそろ店閉めようかと思ってるオッサンと道を訊ねながら僕らそっちのけでオッサンと世間話する運ちゃんを見ているうちに、なんだあんまり大阪と違わないなと思えてきました。空港では肌の色も着る服も言葉も習慣も違うと思ったけど、結局同じ人間が生活しているって事は一緒なんだなと思いました。

    そんなこんなで大部時間がかかりましたが、ようやくホテルに到着。一息ついてやっぱり遠いなぁ、でもこんな遠いところでも同じように人は生きているんだな、と実感しました。当たり前だけど異国で生活する人達を目の当たりにしてようやく世界の広さを感じました。
    その晩は、隣で秋穂さんが本当にきもち良さそうに捻転しながら爆睡するのを見て、自分もうれしくなりながら結局夜を明かしました。
    (2日目につづく)

    山本明

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
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    11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
    2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。

  • 独白6

    そして現在は、

    足るを知ることは、成長を諦めることではありません。
    むしろその逆で、足るを知り、つまり自分を知り、その自分にできることことを着実にこなして小さな幸せを蓄積していくことによってこそ、人間は成長できるのです。そして、少しずつ前より幸福になっていけるのではないでしょうか。
    『絶対幸福主義』

    浅田次郎

    人生の持ち時間は限られている。その仲で、時間を忘れるほどの陶酔をどれほど多く持ったかで、人生の価値が決まるような気がする。

    人生あわてても仕方がない。
    まわりはどうあろうと、自分は自分で、たったひとつしかない人生を大事に見つめて歩いていく。
    『打たれt強く生きる』

    城山三郎

    という心境です。

    山野真二

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
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  • 独白5

    子供が生まれるという事は、未熟な自分が親というポジションに着けられ、学ばされるという事です。まるで地面がムクムクと盛り上がって来て、台の上に立たされた感じなのです。

    「生まれ落ちてオギャーと言ったときはみんな天才。いじくり回して駄目にするのは大人だ。」

    「子どもの眼差しは素直だから、大人が思っているより正しくものを見て判断している。良いところも、悪いところもジッと見られているから怖い、親がどう生きているのか子どもは深く分かっている。」

    黒澤明

    「子どもを躾け、教育しようというのならば、子どもに躾けられ、教育される覚悟があってしかるべきだと思います。」

    永六輔

    とにかく、誤魔化しはきかない。正々堂々と自分の生き様を見せるしかない。
    最後にもう一度、黒沢監督に登場願います。

    「親なんて、せいぜい大切で大切で仕方ないとオロオロするぐらいしか出来ることはないんだよ。」

    山野真二

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
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  • 独白4

    結婚生活には、(大袈裟に言えば)哲学が必要でした。

    祝婚歌

    二人が睦まじくいるためには
    愚かでいるほうがいい
    立派すぎないほうがいい
    立派すぎることは
    長持ちしないことだと気付いている
    ほうがいい
    完璧をめざさないほうがいい
    完璧なんて不自然なことだと
    うそぶいているほうがいい
    二人のうちどちらかが
    ふざけているほうがいい
    ずっこけているほうがいい
    互いに非難することがあっても
    非難できる資格が自分にあったかどうか
    あとで
    疑わしくなるほうがいい
    正しいことを言うときは
    少しひかえめにするほうがいい
    正しいことを言うときは、
    相手を傷つけやすいものだと
    気付いているほうがいい
    立派でありたいとか
    正しくありたいとかいう
    色目を使わず
    ゆったり ゆたかに
    光を浴びているほうがいい
    健康で 風に吹かれながら
    生きていることのなつかしさに
    ふと胸が熱くなる
    そんな日があってもいい
    そして
    なぜ胸が熱くなるのか
    黙っていても
    二人にはわかるのであってほしい

    吉野弘

    私は若い友人が結婚をする時には、必ずこの詩を贈ることにしています。

    山野真二

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、操体法東京研究会2010年秋季集中講座(全10回)を行います。
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  • 独白3

    やがて結婚しました。

    「男というものは、おのれの情熱の矢をつがえて曠野を駈けている狩人のようなものじゃとわしは所存している。どの男も、さまざまな曠野の風景を夢にえがいて生きている。おなごというものは、その狩人を檻に入れる天の役人であろう。いかに巧みに檻へ入れるか、そこは、おなごと男の才覚のたたかいのようなものではあるまいか」
    梟の城

    「女がその美貌をまもるように、男はその精神の格調をまもらねばならない」
    と、奥州に居たころ、例の狐曇居士がおしえてくれたことがある。
    剣を学ぶのもその格調を高めるためであり書を読むのもその格調を高めるためである。と、狐曇居士がいった。
    「男はそれのみが大事だ」
    と狐曇はいった。
    「北斗の人」

    司馬遼太郎

    最初は、この様に眦を決して、日々事に臨んでいた訳ですが、現実は厳しかった・・・

    山野真二

    10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、操体法東京研究会2010年秋季集中講座(全10回)を行います。
    11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
    2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。

  • 独白2

    最初に就職した施設では、40歳代から最高齢106歳に至る患者さん達120余名に直接・間接に接する日々を送っていました。それらの人生の大先輩達が異口同音に口にされる言葉が、

    「余念なく家業に精を出し、たとえ貧しくとも三度の御飯がいただけ、女房や子どもたちをいつくしむ・・・ま、人間の一生、人間の世の中というものを、どこまでもつきつめて行くと、たったこれだけのことなのですね。ところが、なかなか、これだけのことがうまくはこんで行かない」
    「その男 二」

    池波正太郎

    の様な内容なのですね。
    これを私は、自分への贈り物(メッセージ)として受け止め、今日まで大事にして生きて来ました。

    山野真二

    9月18、19日スペイン、マドリードにて「操体フォーラムin マドリード」開催。
    11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
    2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。